今年も相変わらず多くの年賀状が届いた。元旦のお仕事といえば初日の出を拝み、分厚い新聞に眼を通し、年賀状を待ち受ける。
これ定番だが、賀状の中には「後期高齢者となったので今年限りで年賀のご挨拶を閉じたい」といった添え書きもある。
中には、電子メールやLINEなどでご挨拶をいただくケースも多くなってきた。
どこでも、人件費不足やコストを理由に行政・公共・ユニバーサルサービスが次々に廃止、見直しされている。一見、自動化やネット化は便利のようにも見えるがお年寄りや障害者にとってこれほど厄介なものはない。
つまりこうした一連の流れは弱者切り捨てと差別化の強化に他ならない。
僻地や豪雪、山間部に限らず郵便料金は今でも均一だ。それに救われている人々も多い。これが行政であり公共性を担う企業の役割だ。採算が合わないといって短絡的に廃止、廃線を決めてもそこで生活する人々の命は守れない。
郵便料金の大幅値上げが決まった。25グラム以下の定形の郵便封書は現在の84円から110円、50グラム以下は94円から110円に統一する。はがきは、現在の63円から85円にするそうだ。
これでは、年賀状も出し渋る。知人と話したのだが「これを機に賀状のやり取りを止めよう」とも。
それに、JRの「みどりの窓口」が次々と廃止になり当地の「窓口」も今月中には閉鎖される。加速無人化によって通勤・通学定期の切替時期に長蛇をなして買い求めた切符や定期券の販売は自動音声の機械1台に変わる。これで長蛇はさらに長くなるだろう。
駅の無人化、鉄道の廃止、代替輸送のための路線バス廃止それに今回の郵便料金の値上げ。何を狙いに、何を目的にこうしたことが起きるのか?
これはまさに、「社会的弱者」が置き去りどころか退場を意味している。