Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

兎に角、巧妙な手口だ。

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 家の亡くなった両親は生涯、キャッシュカードを持たなかった。だから金融機関で預金を払い戻すときは、必ず届出印と通帳を持参して、店頭の待合でまんじりともせず順番を待っていたものだ。

 

 特に年金受給日は、楽しみだったようで開店前から銀行に出向いていた。ただ、貧乏人の儚さか、ドントまとめて預金を払い戻せばいいのに、決まって決まって生活費や小遣い銭ぐらいしか下ろさなかった。そうしたお陰で、肩掛けのショルダーバックをしっかりと小脇に抱え、頻繁に街中に出るようになった。

 

 今思えば、そんなことがあってか動き廻るようになり、健康のためには良かったのかも知れない。それでいて、ちゃっかりしたもので、急に物入りとなった場合は近くの郵便局にちゃっかり出向く。

 

 これが良くしたもので、氏素性や住まいや職業に至るまで顔見知りのため、届出印を忘れようが、通帳を失念しようが局長が「後でもって来てくれりゃいいよ!!」と粋な計らい。これぞ究極の本人確認。暗証番号も届出印もなく、預金を払い戻すことが出来た。便宜払いも融通支払いも日常的に行われていた。それというのも信頼、信用、紐帯や地域の絆があってこそナセル扱いだ。

 

 ところが今の時代、コミュニテイが極めて希薄だから、こうした融通は一向に効かない。裏づけ、確認資料やエビデンス(証左)がなければ作業も事務も前に進まないのだ。

 

 わが家の固定電話は何時も留守録設定がしてある。なぜなら、急用や大事な伝言は必ず先方が録音を残して置いてくれるから、ほとんどの電話には出ず折り返しか携帯電話を使うその昔は、息子(不思議と娘は登場しない)を名乗り、使い込んだとか金を失くしたとか古典的な特殊詐欺が市役所、警察、裁判所、弁護士、税理士に還付金詐欺、ウケ子も同僚、先輩、取引先社員と手口と手法は千差万別だ。

 

 ここに2,3例をご披露しておこう。0120から始まる電話には出ないが、局番や地元からの電話には、当方名乗らず電話口にでる。先日も東京電力を名乗るサービスアンカーから「お宅の電気料金を節約する格好なプランがあります」とのご提案。

 

 話しを進めて聴いていると「ご主人様、オトシは65歳以上ですか・・」と丁寧だが執拗に突っ込んでくる。はた、待てよ「わが家の主人だと年齢にどういう関係があるのか?」と詰問すると、突然、電話が切れた。

 

 それに、子どもの中学時代の同級生を名乗る旧友女性から「今度、久しぶりに〇○中学の同窓会を開催しようと思っています。お子さんの連絡先とご住所がお分かりでしたら、お教え願いませんでしょうか?」ときた。

 

 ハ、ハーンこう来たか?この二例、明らかに個人情報や家族構成に昼夜の在宅状況にまでチェックが入っている。夕方になっても洗濯もを取り込まないお宅は空き巣の絶好のターゲットだ。