Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

四季折々

f:id:koushuya:20200828235425j:plain

     枕草子の冒頭は、「春はあけぼの〜」で始まる。作者はご存知の通りの清少納言平安時代中期作家・歌人である。最近、季節や四季の変化に随分と敏感になったような気がする。今更ながら、日本という国は春夏秋冬に季節感があって、季節にはそれぞれの草花が咲き乱れ目を楽しませてくれる。それに風と香りだ。春風に始まり、秋風に寒風。また、これから先は金木犀の言われぬ香りが楽しませてくれるに違いない。日本の四季には毎年愉しませてもらっているが、自身の任期や辞任、人の一生は一度限りだ。

 

    さて、今日は好(向)学のために原文を御紹介しておこう。

 

 「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山際、少し明かりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。夏は夜。月のころはさらなり、闇もなほ、蛍の多く飛びちがひたる。また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光て行くもをかし。雨など降るもをかし。」

 

 「秋は夕暮れ。夕日の差して山の端いと近うなりたるに、烏の寝所へ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり。まいて雁などの連ねたるが、いと小さく見ゆるは、いとをかし。日入り果てて、風の音、虫の音など、はた言ふべきにあらず。」

 

 「冬はつとめて。雪の降りたるは言ふべきにもあらず、霜のいと白きも、またさらでもいと寒きに、火など急ぎおこして、炭持て渡るも、いとつきづきし。昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も、白き灰がちになりてわろし。」と続く。

 

 まあ、これを身勝手に現代風に訳せば・・・、

 

「春は夜がほのぼのと明けようとする頃が一番良くて、陽が昇るにつれて白じんでいく様子が妙とにでもなろうか」。

 

 「そして、夏は夜が良いだろう。夕立もあって、闇夜でも川辺に蛍が乱舞する。地元山梨にいた頃は平瀬の浄水場近くに子供たちを毎晩連れて行き、ホタル狩りも楽しんだのは、今から40年以上も前のお話。そういや、家庭菜園でモロコシを作っていたがある晩突然カナブンが来襲。根こそぎ食い尽くされたことも思い出す」。

 

  「秋はやはり夕暮れ時がいい。NSPのこんな河原の夕暮れ時に呼び出したりしてゴメンゴメン♪てな曲が頭に浮かぶ。夕暮れ虫の音に誘われるようにカラスが塒に帰っていく光景も秋ならではだ」。

 

 「最後に冬だ。早朝から寒く暖が恋しい。雪原に火鉢に掘りごたつ。練炭に豆炭、人の心の温かさを感じるのも冬ならではだ。向学のために、つとめてとは朝早くからの意」。でも、枕草子の「枕」とは一体何のことなのかさっぱり分からん陳(福山)哲郎。