Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

ブームを深追いするな(3-3) 

 さてこの次にブームとなってやって来るのは、何か?貴殿のご指摘のとおりご名答「おにぎり屋」だ。この店の屋号は「かにや(本店)」。昔から甲府の裏春日で老夫婦がこじんまりと営んでいた。僅か3坪ぐらいの店の中にカウンターがあってそこで頂く「おにぎり」は格別だった。

 

 甲府勤務の頃、仕事終わりに小腹空いてよくこの店の暖簾をくぐった。腰の曲がった老夫婦のたわいもない言葉のやり取りにひと時の安らぎを覚えた。何を言わずともお気に入りの鮭やおかかを具にしたお握りが江戸前の海苔に巻かれて差し出される。

 

 ここの店の売りは「おにぎり」のほか「お茶漬け」、「味噌汁」に「漬物」だ。この場所を知っているサラーマンはあんまりいなかった。今でもどうしてその「おにぎり」のコメが美味かったのか今でも不思議でならない。懐かしい限りだ。

 

 今から20数年前、久しぶりに店を訪れると、ご主人がポツリと話しかけてきた。「ぼつぼつ店をたたむ」と言い出した。

 

 「もっと頑張ってよ」と言いたかったが、馴染み客の当方としても為す術がない。そっと差し出されたおにぎりに涙が浮かんだ。そして一つの時代が終わった。

 

今はもう、この店はない。跡がどうなっているのかも分からない。そんな昔を懐かしみながら今の「おにぎり」ブームが時代の到来が皮肉に見えて仕方がない。

 

 やっとネットで見つけた当時の店構え。それが表記掲載の貴重なフォトだ!!

 

 最後に、山梨ネタばかりで申し訳ないので、次はブームの深追いではないが、懐かしいかなゆかりある、長野松本市の「山賊焼き」でも採り上げてみようかと思っておりますです。