元フォーリーブスの北公次に続いて、仲本工事に鶴田浩二とコウジと名の付く人も多い。だが、寿司ネタの「ガリ」や「熊やシカなどの害獣(狩り)」に北原ミレイの「(石狩)挽歌」くらいしか頭に浮かばない。残念だがこの徳兵衛には貧困な発想しか持ち合せていない。
ところが、どっこい、ニガリとコウジは互いに親和性を持つらしい。
どうやら、太陽と風の自然エネルギーで水分を蒸発させ、海水を濃縮。次に濃縮海水を平釜に入れ、煮詰め、塩類を結晶化させるらしい。そのうえで煮上がった塩汁を冷却・撹拌(かくはん)して成分を整え、余剰の苦汁(ニガリ)液となった成分を分離する。
この工程で「あらしお」と「にがり」が出来上がる。「やきしお」はあらしおを壺に入れ、蓋をして窯に入れて焼くらしい。なんとなく「手塩にかけた」という言葉が理解できるようになった。
塩水の濃縮海水を入れたあとに、塩類を結晶化。そのうえでマグネシウムやカルシウムやカリウムなどのニガリ成分が分離され結晶が出来上がる。「クレイジー・ソルト」その商品の一つかも知れない。
次に、ウイキぺデイアによれば、
麹、糀(こうじ)とは、米、麦、大豆などの穀物にコウジカビなどの食品発酵に有効なカビを中心にした微生物を繁殖させたものである。コウジカビは、増殖するために菌糸の先端からデンプンやタンパク質などを分解する様々な酵素を生産・放出し、培地である蒸米や蒸麦のデンプンやタンパク質を分解し、生成するグルコースやアミノ酸を栄養源として増殖する。コウジカビの産生した各種分解酵素の作用を利用して日本酒、味噌、食酢、漬物、醤油、焼酎、泡盛など、発酵食品を製造する時に用いるとある。
米から作った米麹とニガリを主成分とした塩などとも相性がいいらしい。どうやら「塩 麹」という言葉はここからきているらしい。
でも、麹もニガリも直接口にしても食えたものではない。媒体や素材、食材があってこそ旨味が増す。だから、苦汁や麴ひとつで豆腐もパンも美味くなる。
なにが云いたいかと云えば、ご本人はともかく周囲の人がそのうまさを引き立ててくれるのだ。
どうやら、独りよがりのブームとなっている「糀」や「苦汁」だけではその人の味は出ないようらしい。媒体や素材、食材との協調・調和・相性があってこそ本人の力量が生かされる。
「いつでも、どこでも、だれとでも愚直に非のないことだけを、一心に希求すべし(クレイス)」。