koushuyaの徒然日記

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

社会鍋(年末シリーズ4)

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  先日、実家で両親の遺品を整理していた時に学徒出陣でオヤジが使っていた軍服、軍帽、水筒に飯盒、それに指揮刀(サーベル)に刃が錆びすぎて鞘から抜けない日本刀(適法に処分済)が出て来た。

 

    それを見ながら、当方幼少の砌に出会ったことを思い出した。社会鍋と言えば、赤いたすき掛け、制帽にカーキー色(国防色)の軍服姿に、ラッパ、そして三脚につるされた鉄鍋だ。時間を巻き戻したような佇まいが、なぜか年末の街の風景にはよく似合っていて、風物詩にもなっていた。

 

    いまやこの厳つい軍服姿は変わって、ブレザー姿になったようだが、これは立派な社会福祉事業団「救世軍」が運営するもの。その起源は1894年にアメリカでの失業者の救済目的に生まれたクリスマスケトルにあると聞いたが、つい最近まで日本国内の街角ではアチラこちらに見かけたものだ。でも、最近はその機会は全くなくなった。

 

    この社会鍋なるもの、「年越し雑煮(ぞうに)」の鍋とした街頭募金の一つで、昔は「集金鍋」「慈善鍋」とか言っていたようだ。ただ、呼び名は恵まれない人を見下したような印象が持たれたため、大正末期からこの「社会鍋」と呼び名が変わった。その一方で素性の怪しい募金団体も現れて、とばっちりを受けたこともあった。そんなこともあってか、都内では「苦情が来るので救世軍だけを特別扱いはできない」と、その後、活動許可が下りなくなったとも聞く。

 

    記憶に新しいが、その社会鍋の程近い道路には、必ずと言っていいほど傷痍軍人の姿があって、お涙頂戴の浄財を募っていた。その横をお袋に手を引かれて通りかかると、ワザとその軍人にお袋が聞こえるように呟いた「戦争が終わって何年経っていると思ってるんだ!!」と・・・。案の定、夕方になるとその偽傷痍軍人は、偽のギブスを外し楚々と人並みに消えて行ったことを鮮明に思い出す。

 

    今や「ふるさと納税」が大流行の日本。当時、年配のご婦人が紙幣を折りたたんで鍋にそっと入れた姿を思い出す。名前が紹介される訳でもなく、税金控除もない。見返りとは無縁の心こそが真の浄財かも知れない。

 

(今日のおまけ)

    お得感の強い「ふるさと納税」。自治体によっては通常の何倍もの税金が納められるという。しかも納入者はふるさとであるべき市町村とは全く関係ない人たちばかりだ。この禁じ手、見返りの品を収める地元業者の製品価格が自治体から買い叩かれ、公正な流通価格が維持できないまま窮地に追い込まれているという。

 

 何もしないままに自治体は潤うかも知れないが、それに反して地元の生産者や製造業者は苦しく、場合によっては税金も納められないという。こんな悪手にバカな奴らが群がる。それを「さとふる」なるサイトが助長する。即刻やめよ!偽「ふるさと納税」!!