どこそこかのご老公が発した聞き覚えのある名言だ。
ZOZO・TOWNの前澤社長が100万円のお年玉を100人に1億円をプレゼントすると公言して、衆目を集めながら顰蹙をかったのは年始めのお話。その会社がここにきて業績が減収減益となって、社長は株主や関係先に平謝り。
それに「PAY-PAY」なるキャッシュレス通貨、いわゆる電子マネーを後発ながら自社ブランドを普及させようと法外なプレミアムやインセンテイブをつけて、ホルダーに高額商品やサービスを買い求めさせようとするオトリ商法。
さらに、6月の「ふるさと納税」に関する規制強化に対して、納税500億円に対して先着順に100億円ものアマゾンギフト券を「閉店キャンペーン」と称してバラマキ、これをエサに税収拡大を狙う前年度ふるさと納税全国№1の「泉佐野市」。
お国からの地方交付金が減額され、地方財政の収支悪化や税収格差が拡大し、「税収は自らの手で考えるべし」との国からのお達しに抵抗するのも無理からぬ話とはいえ、そうする国も国だが、これにムキになって応戦する市町村も市町村だ。
このどれもが金で金を釣るような事業や財政運営。それにたやすく悪乗りする愚民や納税者。「金さえあれば」「金が貰えれば」と、おトク感を煽って目先の利を狙って事業展開する民間企業。それならずとも「税収さえ上がれば結構」と、地公体までもがこの有様。
どこもかしこも無節操極まりない、これでは物乞いをする乞食に施(ホドコシ)をして、その乞食が「これはウマイからもっとホドコシを・・」と懇願する構図とまったく同じだ。
そのほかにも似たようなことが日本のあらゆる所で起きている。節分の「恵方巻」に象徴されるフードロス。節分当日の朝早くから廃棄処理施設に運び込まれるコンテナの列。
これを見る子供たちに対して「食べ物は大切に」とか「お百姓さんが八十八の手間をかけたお米だから一粒たりともご飯は残すな」とか「今日も世の中ではご飯が食べられないひとが大勢いる」など、身勝手な道徳観念を無理やり植えつけようとする現代社会の風潮。
その一方で、愚民が見知らぬ間にカップ麺、砂糖、バターや食用油などの食品類が続々と値上されている。「もったない」に代表されるような昔ながらの「質素倹約」を旨とした日本の伝統的な思想は何処に去りしか?そして、金で金を釣り上げるような商(アキナイ)の正(王)道を踏み外したような事業、抜け道を許容するような財政運営がなぜもこう跋扈するのか?
あ~嘆かわし、ナゲカワシ・・・・!世も末じゃ!!「徳」こそが、事業の基なり。