新垣結衣のガッキーではなく、ヒッキーは引きこもりやニートを指す言葉だ。最近の若者諸君は休日外出もせず、一日じゅうベッドの中に居てゲームやテレビに興じているらしい。昔の若者はドライブ、デートやサーフィンなどアウトドアで体を動かしたもの だが、ネットが普及したのもその要因かもしれない。指一本でスマホ操作をすれば宅配便で荷物は届くは、ピザや鮨の出前もOKだ。居ながらにして何でも出来てしまう、便利社会が益々人類全体や次代を担う若者を退化させてしまっているのは、深刻な社会問題ともいえる。
先に国土交通省が発表した全国都市交通特性調査結果によると、2015年の20代男性の1日の平均移動回数は平日で1.91回、休日で1.24回と、およそ30年前の1987年の2.987回と比べ半減していることが分り、青年男子諸君の「外出離れ」が浮き彫りとなった。
今やスポーツもインドアが主流になり屋内スポーツが花盛りだ。スケート、フリークライミング、卓球にバレーボールとあらゆるスポーツが天候に左右されないインドア化に傾斜している。最たるものは野球で、その昔は「フィールド・オブ・ゲームス」といって風や気温に左右され、その一つで投手の投球の球筋が違ったり、打球の行方さえ分からなくなって、それが奇跡の逆転劇やミラクルを生んだ。そのことに選手も、ベンチも、野球ファンも、観衆も酔いしれた。
1960年代、5時間も汽車に揺られて親父と屋外の後楽園球場に巨人対中日戦を観に行ったことが何度かあった。ネット裏の特等席だったがナイターにも拘わらず肌寒かったことを思い出す。プレイヤー(選手)も観客も季節や風を肌に感じてゲームに興じた。
それこそがアウトドアの醍醐味で、その感覚すら判らない今の若者たちの悲劇であり辛さでもある。物事が結果ありきで、興業そのものを主体を考えた時、本来のスポーツの醍醐味は消え失せてしまう。来季以降チャレンジ制度をプロ野球にも高校野球にも導入するという、 何故、そんなに結果を急ぐのか?回り道を楽しむ方が、よほど魅力やロマンがあるのだが・・・。
(今日のおまけ)
公務員であった親父のお気に入りの野球球団は、当時の「国鉄スワローズ(現:ヤクルト)」だった。何となくそれに気を入れていつしかこの徳兵衛もアンチジャイアンツファンとなってしまった。地方テレビは日テレ系でいつもジャイアンツ戦しか放映しない。それでも、ジャイアンツが負けるゲームが観たくて、負けたゲームなど観ると親父と一緒に万歳三唱して、それから近くの銭湯に出かけたことを思い出す。湯上り、腰に手を添えて呑んだコーヒー牛乳やフルーツ牛乳の味が今も忘れられない。今、考えてみると実はアンチジャイアンツファンは生粋のジャイアンツファンだったのかも知れない。
そのオヤジ、国鉄スワローズの金田(投手)が巨人に突然移籍した時は、周りも驚くくらい激怒していた。その気持や血筋、今も当方がそれを引き継いでいる。そんなジャイアンツが嫌いなのは当方だけではあるまい。