Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

筒香の筒がなく(教訓シリーズ3-1)

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 SNSの出会い系掲示板で、若い女性が次々に毒牙にかかり命を落としている。学習  効果がないのか、世間知らずなのか、根っからのバカなのか、これほど凶悪事件が続いているのに一向にこの手の事件が減る様子はない。家庭の躾なのか?学校教育なのか?幼児体験の少なさなのか?金銭感覚の鈍さなのか?20歳にもなる女子学生がいとも容易く「こんな男に・・?」に殺(ヤ)られてしまうのかと思うのだが・・今の子育てや指導教育に大いに疑問が沸く。

 

 そんな中、DeNAの筒香が、中学時代に所属していた野球体験会に参加した際の少年野球界へのひと言が気に止まった。日ごろからそうは見えなかったが彼は、日頃から野球人口の減少を危惧しているようで、お忍びで見学した少年野球チームの練習をみて、指導者が子供たちに細かい指示を送り、それができない子に罵声を浴びせていることを批判していた。

 

    少年野球もそうだが、サッカー、剣道、ブラバンやダンスに果ては学校の授業や部活まで、素人まがいの監督、コーチや教師が身勝手に子供たちを厳しく指導、激しく叱責する姿は、端でみている父兄にとってもあまり気持ちの良いものではない。

 

   筒香はさらに指摘する。「子供ができないのは当たり前。少年野球チームなのに大人が中心になっていると感じた」と。そしてその背景にあるのは指導者の勝利至上主義だという。「常に勝つことを優先し、厳しく長い練習時間は子供たちの大きな負担にもなっている」と嘆いた。

 

    これではせっかく野球に興味を持ってチームに入った子供も、楽しくなくなってしまう。「勝ちたいがために、試合で姑息な手を使うこともあるが、そこまでして勝つことが子供たちのためかといえば、決してそうではないと思う」と、にわか指導者たちを糾弾した。

 

 そのうえ勝利を優先するがために、試合に出場する子供も限られ、「勝ち進むほど過密日程になってケガを負うリスクが過大だ」とプロ選手まがいの運営、進行についても問題視していた。

 

 共産圏に限らず、西側諸国においてもスポーツの勝利至上主義は、国の覇権や国威発揚を使命(国是)とする。でも、小さい頃からそうした教育を続けていると肉体も精神も早々に壊れ、潰れ、見識や涵養性も養われない。それに似たことが学習塾や進学塾でも行われている。進学率至上主義、名門校第一主義。こうした結果主義優先の世の中に育てられた「頭の良い子供たち」こそが、次々と自らが犯罪者になったり犯罪者の餌食になっていくのかもしれない。

 

 最後に筒香はこう締めくくった。「ホームランだけではないけど、強い打球を打つことが野球の楽しさにつながる。細かいことを言われず、フルスイングを沢山してきた子供たちが、後々にそれが役立つケースはかなり多いと思う。やはり細かいことを詰め込み過ぎると小さくまとまってしまう。だから、スーパースターが生まれにくい」と、最近の子供たちに対する指導やコーチングに苦言を呈した。

 

 日本のプロ野球を代表するスラッガーだけに言葉の一つひとつに重みがある。ゲームやSNSばかりの閉鎖的な環境に子供たちを置かず、失敗を恐れず、楽しく、伸び伸びと子供たちが育っていく環境を作ることこそが、ステージが1ランクアップした本当の本物の大人の責任なのかもしれない。