Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

ひねくれオヤジの宗教のお時間②「浄土真宗」

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 コロナ禍で若者の重症化や在宅死が多い中、いよいよ自身の終末や葬儀のことも考えざるを得なくなった。時に、浄土真宗の御本尊は「阿弥陀如来」、「阿弥陀仏」を祀るもので、それ以外の仏さまは安置しない。「お位牌に魂が宿り、それを供養していく」という教えもないため、位牌も遺影、写真もリンも置かない。簡素、簡潔が魅力的だ。

 

 しかも、これまで仏壇は「亡くなった家族やご先祖を祀る場所」と思っていたが、仏壇の正面には必ず阿弥陀が安置され、その様子は阿弥陀さまの世界「極楽浄土」を表すとのこと。そして仏壇の向きは浄土は西方極楽浄土だから西向きとなるようだ。

 

 変わったところでは、線香の置き方だ。浄土真宗では線香は立てずに火頭を左に横に寝かせる。細かいようだが、念珠は左手で持ち、合掌する際は、両手の人差し指から小指までを通して手を合わせるなどのしきたりがある。その際、指と指の間を広げたり、念珠を「ジャラジャラ」と鳴らさないとのこと。

 

 一方、法事は、お参りをされる方が亡き人を偲び、仏縁に出会えたことを感謝するためのもの。だから仰々しく行わず法上さんから、亡くなった方の為というよりも仏法に触れるためのご縁と捉え法話を聴く機会とされているようだ。

 

 問題は戒名と法名だ。「戒名」とは戒律を守って生活する人つまり、受戒を受けた人に与えられる名前。「法名」とは仏法に帰依した人に与えられる名前。いわゆる戒律のない浄土真宗においては「戒名」とはいわず、「法名」を用いる。「法」という字は「万人に平等に与えられ、効力を発揮するもの」といった意味があるようだ。

 

 さて、当方がこれからいただくこととなる院号付きの戒名だ。法名では「釋○○」といった形が通常で、これに「○○院」が付くと「○○院釋○○」といった形が院号法名となるみたいだ。これに女性の場合は、釋の後に「尼」の一字が入る。また、浄土真宗では法名の下に、居士・大姉・信士・信女・位・霊位・不退転などはつけないとのこと。

 

 本来、院号法名は宗門に多大な功績があった人に、その功労をたたえて寺院から贈られるもの。だから檀家、檀徒総代に多い。つまり、お寺さんに一定の懇志金を納め宗門護持に協力したという事でお寺さまから贈られるもの。

 

 「地獄の沙汰も金次第」ではないが、寄進、贈与、寄付などを重ねる、俗にいう「カネずる」なのだ。だから、院号法名が長いから特にエライとか、功徳があるということもない。このほか真宗には「不殺生戒」、「他力本願」や「臨終即往生」といった言葉もあるがこれについては機を改めて・・。

 

 何しろこの浄土真宗、亡くなった故人はすぐに極楽浄土へ行くことができ、そのため葬儀、成仏するための授戒や引導の儀式も追善供養の回向(えこう)も行なわくて済むとのこと。さらに他の宗派のような戒律も少ないうえ、決まった宗教儀礼やお盆のような慣習も持たないばかりか、加持祈祷も行なわない。

 

 残された遺族にとっては極めて負担感のない、都合のいい宗派なのだ。一層のこと改宗して何かと多額のお布施や戒名料を求められるお寺から、こちらの方に衣替えでもしようかと思う今日この頃。