尾瀬紀行の続きです。山中での事故、怪我には対処のしようがない。違うパーテイでけが人いて、ザックを置いて場所を確かめ麓の町まで独り汗だくとなって駆け下り救急を依頼したこともあった。あれは、菅平の上の何山だったっけ(四阿山?)。
幸いにN氏は意識を取り戻し事なきを得た。大体山登りをするときは4人組がいい。なぜなら、事が起きた時にザックを担架に前後に一人ずつ、それに荷運び、見張りに一人、そして伝令に一人が必要になる。だから4人なのだ。
そうして、草紅葉の中を歩き竜宮小屋にやっとたどり着いた。ここらあたりの小屋には水資源が豊富なゆえに、ありがたいことにほとんどの小屋に風呂がついている。ただし環境汚染に配慮しどこの風呂も、シャンプーや石鹼は使えず更湯のみの入浴だ。夕食が早めに床に就く。翌朝は早く小屋を出て朝霧が漂う幻想的な木道を歩きながら至仏山を目指す。
ただ、この山、登るにはいきなり急登だ。体力を使うのも滑りやすい蛇紋岩が邪魔をする。ただ登頂後振り返れば尾瀬の湿原(尾瀬ヶ原)が一望でき遠くに燧ケ岳もよく見える。うん、やはり至仏山山頂からの眺めは格別だ。
長い下りに辟易しながら鳩待峠を目指す。降りてみるとここは登山口らしからぬ「おまち」の賑わいがある。不思議な光景だ。バスを乗り継いであれはどこの駅だったか忘れたが駅前(尾瀬戸倉)の温泉に浸かりながら、湯上りに一杯やってその後はほとんど意識不明。
登りに行っているのか、呑みに行っているのか何とも言えない山行だった。ので、印象深く今でも覚えている。