この歳になると大声で笑うことはめっきりなくなった。だが、ひょんなことでも涙腺が緩みいつの間にか涙を流してしまう。今日は来年の箱根駅伝の予選会だったが結果は報道の通りだ。これには山梨学院大学も参加し涙ながらに予選4位で通過したのは何よりだ。
でも、地元荒川のサイクリングロードで朝練している学生の姿を見ていると、これでは優勝は出来まいと前上田監督(順大出身)イズムの終焉を感じる。
その一方で、実家近くの定時制の甲府中央高校(昔、カブトやクワガタの幼虫を採りにこっそり入り込んだ旧甲府林材試験場兼貯木場の跡地に立地)の生徒が再び重大事件を起こした。この処、山梨県下では芦川渓谷沿いの県道で撲殺され遺棄された先の事件と言い、今回は放火殺人で同級生の男子生徒が逮捕された事件と言い凶悪事件が相次いでいる。
中央高校の事件では両親を亡くした長女とこの男子生徒は生徒会(長)繋がりで顔見知りだ。でもこの娘さんはこの男との付き合いはない。最近はSNSなどで見知らぬ、一見同士が凶行に及ぶ事例が余りに多い。
こうした事件の背景にあるのは対面で体現できる機会が乏しいのが原因かも知れない。
しかもこの事件未成年ながら加害者少年の顔写真や実名までもが掲載された週刊新潮(10/28号)に対して地元弁護士会長や日本弁護士会までもが少年法(第61条)違
反だと大騒ぎになっている。
この手の事件もそうだが、感情や感性に乏しく短絡的に「やるか、やられるか」で結論を出したがる。子供のころからの情操教育の欠如かそれとも感動する機会がないのか、親の躾なのかは良く分らない。
そんななか、邦画やTVドラマは殆ど見ないが、当方、10分程度のユーチューブ動画で泪している。結婚式、卒業式、プロポーズ、コロナ禍の一度きりのコンサートなど若者らの画面にいつの間にか顔は涙で濡れている。
このところの寒さに足は冷え、夜も中々熟睡できない。そんななか家人が「冷たいせんべい布団の代わりに羽毛布団を掛けたら・・」と言ってくれた。小さなやさしさに涙したのだがそれもつかの間、自分の使っている羽根布団を当方に譲るという。そして、ご自分は高級羽根布団を新たに購入するという。
甚だ勝手ながらこそ「笑えぬ笑えない」のが老夫婦生活の現実だ。これでは涙腺は崩壊しない。