徘徊と散歩と題して、今日は深夜徘徊、早朝散歩に酩酊(泥酔・単なる酔っ払い)の違いについて考察する。当方は健康上の理由から日とんど運動はしない。でも、医者からの薦めもあって唯一外で動くのは日課の早朝散歩だ。
まず、早朝散歩と深夜徘徊の違いは何か。早朝散歩はいくつかのルートがあるが、だいたい決まったコースをほぼ時間どおりに一周し帰宅する。そうした反面、深夜徘徊の場合はコースも目的も決まっていないうえ、時間の感覚も昼夜の区別もないので、帰宅するのかしないのかも分からない。しかも交通事故や側溝に落ちていて発見されることだってあるから周囲や家族は余計な注意を払う。
だいたいこうした徘徊者は午前零時ごろから「ウロウロ」しだし帰る予定はないので朝までに帰宅する保証はない。蛍光もせず携帯電話なぞも持ってはいない。でも、利き手側の背中に「住所・氏名・連絡先」が縫い付けてある。胸側に縫い付けると剝ぎ取ってしまうからワザと利き手が使いずらいように利き手側の背中に縫う。
肝心なのは、断り書きがあることだ「本人は危害を加えないこと、相手の会話が理解できないこと、自分が何者であるかも紹介できないこと」などが書かれている。しかも濡れてもいいいように油性マジックでしっかり書いてある。
次に早朝散歩だが、早朝というだけに始発電車が走りだす前から散歩を始める。目安としては日の出時間の二時間前くらいがお手ごろだ。したがって、これからは冬の季節日の出が遅れるので家を出るのは自然と遅くなる。正月の初日の出は午前6時50分過ぎだから午前五時前がお手頃のスタート時間だ。当然歩くスピードは徘徊者よりは早い。
一番遅いのは千鳥足で歩く単なるヨッパライ。出没時間は何故か深酒をするせいか終電ギリギリに現れる。喋りは何を言っているのか判らないのは徘徊者と同じだ。よく公園のベンチや路上で酔いつぶれている習性を持つ。家族に手ひどく叱られたり、警察のご厄介になることもある。ただ、一日、二日は神妙にしているが再び懲りずに深酒をする。
当方の出没時間は未だかつて夏時間を採用しているので、兎に角、朝が早い。帰宅すると聞きもしない家人にニュース解説や今日の、今朝の出来事を喋り倒す。出没時間と言い、訳も分からないことを口にするようになる。こうなるとは徘徊者や単なるヨッパライと何ら変わらなくなる。ここは三者ともお仲間、世間はこうした同類を憐れんで見ているかもしれない。