早朝散歩をしていると、風景もさることながら匂、臭い、嗅、香りにもふと気づかされる。どうやら耳は遠くなったが嗅覚はまだ大丈夫なようだ。
歩いて街角を曲がるといつも同じ匂いがする。何か焦げたようなにおいだ。もしや火事かなと思うくらいだ。それがいつもその道を通るとお決まりで匂うのだからなんか不思議なこころモチだ。
それに次の角を曲がると、今度はペットの糞尿の匂いがする。獣、独特の匂いだ。これ程匂うのだから、尋常ではない。
家の外まで匂うのだから相当な飼育をしているのかと思いきや、目の前をタヌキレベルのでっかい野良猫(黒猫)が横切ったには驚かされる。夜も明けぬうちにカラスは生ごみを漁り、そこら中がゴミだらけだ。電線の下は白ペンキをを溢したように糞だらけだ。
そんな中、季節は巡り、最近は「破竹」の進撃といった暮らしぶりとはいかないが、思いもよらず、珍しく旬の「はちく(淡竹)」が手に入った。筍とは違い身(実)は柔らかく、風味も抜群だ。確実に季節は巡っている。そうした中、どうやら、梅雨前線も東海地区まで東上してきたようだ。もうう少しで関東も梅雨入りだ。
この時期、蒸し暑かったり、涼しかったりと体調管理は中々のものだ。梅雨とは、じめじめとして物が腐るので「潰(つい)ゆ」など、そしてかびが生えるので「黴雨(ばいう)」などと諸説あるようだ。
でも、本当は「つゆ」とは梅の実が成る頃を指す、だから、「入梅(にゅう・ばい)」、そして「梅雨(ばいう・つゆ)」と書く。しばし季節は巡る。