Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

痛み分け

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 オイオイ大丈夫か?透析後の不正出血、交通事故にでも遭ったのだろうか?下着から上着まで真っ赤に染まって血だらけだ。普通の人間なら瀕死の重体だろう。シャントを抑えながらやっとの思いで、歩きながら自宅に戻って来た。止血が上手くいかなかったのだろう。北政所あれから20年以上も血液人工透析を続けている。

 

 当初、入院した(山梨)県立中央病院の現院長が主治医だったJ先生曰く、患者が不在の時をみはらかって、「先生、率直な処、どのくらい(寿命は)持ちますか?」と聞いたことがある。

 

 J先生「正直言って、今の医療水準だったら、もって10年だろう・・」、あれから、10年以上シャントは潰れずに何とか活きている。シャント組成手術は細工職人のような医療技術でざっくりとは出来ない難しい手術だ。

 

 この手術、当たり外れがあって、医者によっては、左手のシャントが潰れ、次は右手、それがだめなら、左鼠径部、右鼠径部へと続く。これは透析患者にとっては命綱だ。もう血管はボロボロだろう。Tシャツも上着も血だらけだったのをみて恐ろしさえ感じた。

 

 でも、女性、母は強しだ。子供を一人前に育て上げ、こんなグータラの面倒をいつまでも看てくれる。

 

 自分自身は大病には罹らず、亭主元気で留守がいいとタカをくくっていたのだが、そんな当方もがんに罹った。これぞまさに痛み分け。苦労を背負った分、こちらも背負わされた。

 

 人生、五分と五分、互いに痛み分けだ。どちらにも勝ちはない。そんなある日、孫がお絵かきをして持ってきてくれた。雰囲気を良くとらえた絵だ。こんな孫たちのためにももうしばらく生かさせて頂く。