首輪、鼻輪、耳輪、腕輪、ピアスに指輪。それに映画の「リング」までリングと名のつく物は山ほどある。最近では珍しくなくなったピアス、それでも牛環みたいなピアスをみていると「あなたはモーだめ!」っていう感じになる。
さらに、もっと気になるのが指輪。女性ならまだしも男性の指輪はいただけない。とくに風体が悪く、だらしない恰好の中年サラリーマンが指輪をしていると、強い違和感を覚える。五本の手の指が全部親指のような太い左手薬指に埋没しそうな指輪。結婚、契りの証としてやっているのだろうが、何を主張したいのか判らない。これでも「俺は結婚してるんだぞー!!」とでも言いたいのだろうか。
会社勤めの頃、女性社員がピアスをしただけで怒るような融通が利かない上司が、ある日突然真新しいピカピカの指輪をしてきた。突然、指輪をつけてきたものだから浮気がバレて、奥方さまから「手錠」代わりに填めさせられたんだと、その時は勝手に思い込んでしまった。
とはいえ、気になって改めて上司にその訳を聞いてみると「昨日が結婚記念日だったからだ」と、一見して嘘とわかる弁解が返ってきた。気の毒に思いそれ以上、突っ込めなかった。一般に結婚式で指輪の交換をするが、日が経つにつれて、肩が張ったり、鬱陶しくなって指輪は自然と外すものだと、指輪はそういうものだと今でも信じている。
それが、余命の方が短くなってきた頃に、いきなり指輪をはめるとなると、ただ事ではない。周囲の男性の左指にチューモク!!(CT、MRI検査等では指輪はご法度です)
(今日のおまけ)
徳兵衛の両親が結婚式で指輪の交換をしたかどうかは、産まれる前のことなので判らないが、ある日、親父が夜店で買ってきたようなチンケなおもちゃのような指をお袋に買ってきたことがある。どうしてそうなったのか当人同士しか判らないが、お袋が激怒していたことうを今でも憶えている。
さて、徳兵衛夫婦の刻印付指輪は結婚披露宴直後に互いに外した。ダイヤモンドのエンゲージリングとともに当時どこにあったのか判らなかったが、どうやら、子供の結婚式前に形を変えて息子や息子の嫁さんの指に納まったらしい。女房も旦那に隠れてイキな計らいをする。