リスキーシフトなどといった言葉も使われる。つまり一人でどんなに冷静に客観的に判断、決断できたとしても、これが集団となると集団の決定に引きづられてしまう。
赤信号みんなで渡れば怖くないとおなじだ。悪いと理化していても個々の判断が鈍り、まともな意思決定が出来なくなる。新入生、新入社員などが釣られやすいのはそのせいだ。孤独で、マジメで素直人間ほど騙されれやすい。
新興宗教の勧誘や集団研修の参加などでマインドがコントロールしやすくなるのはそのせいだ。
もう少し深堀してみると、このリスキーシフト、社会心理学でいう[集団極性化]のことだ。集団になると思考の傾向が極端に走ることをいう。必ずしも個人のそれとは合致しないので[集団思考]とも呼ばれる。
リスク愛好的に過激化するのを[リスキーシフト ],反対にリスク回避的に保守化するのを[コーシャスシフト]という。
そうした状態に至るにはいくつかの条件があるようだ.成員が集団に対して高いアイデンティティー意識を持っている場合、外集団との葛藤(紛争)がある場合,また対象を脅威と見なした場合にも生じ得る。
最初に対象へ敵意を向けた人物が指導的立場にある場合もそうだ。指導者が責任を負うと期待して無責任にそれに便乗してしまう。
なお,これが連鎖的に反応が拡大していくから質が悪い。特にネットでの炎上が拡大することを[サイバーカスケード ]といい、社会心理学ではかなり知られている。集団(大勢の信徒や信者)で囲い込まれたら勧誘や入信は断りづらくなる。そこが彼らのねらい目。
ただ、いきなり彼らはそこから入らず、ボミ拾い、ボランテイアに小さな親切運動などから近づいてくる。平和、家庭、家族、安全などの響きの言い言葉を多用する連中はまず気を付けた方がいい。
やそれに似たようなことでTV通販番組の手口がある。それについては明日のココロダ!!