これ何と読むか分かります?「クドイ」と読みます。今日は朝7時に家を出て街はずれの総合病院の脳神経内科の受診日だ。きっちりと8時半には受付が開始され、9時前から診察が始まる。
この病院もそうだが割とお年寄りの患者が目立つ。兎に角落ちつかないで、職員に同じ話を何回も聴き、思いついたように気が付けばまた職員に詰め寄る。順番がくればご案内を差し上げますと云っても。そのことはすっかり忘れてまた聞き直す。そして隣の他人に何度も質問する。
システムが判っていないのか、不安が先行するのか、同じ座席に留まらず、待合室の通路を行ったり来たり。何度も席を代わりまた同じ老人が目の前を往来する。こうしてここに来れる老人はまだましだ。御身大切、健康第一に違いない。
拙者とて、足を投げ出し隣の席に座らないように意地悪もしたくなるのも無理からぬ話だ。でもこうした老人医療は高度先進医療と違って、病院側にとってはドル箱なのだ。
こんな「9101」ご老人にはお付き合いいたしかねる。母の車いすを押す娘、初老の父を支える息子。杖を突いても10m歩くのもやっとの思いだ。こんな職業に就いたら当方確実に「キレル!」。そんな仕事に就かなくて良かったわ!
ふと、隣を観ると母親に連れた男子高校生が不安げに受付を待っている。やにわに女性職員が駆け寄り初診が故に「問診票をご記入ください・・」と伝えた。初診なら当たり前の常識だが・・どうみても高校生は動揺している。
懐から体温計を出すと39度4分、「えっ!まさか?病院の入口で検温したずら・・!」、何とも情けない男子高校生だ。母同伴で病院に辿り着き、そのお世話は全てが「ママまかせだ!」、こいつ「マザコンかよ・・!」と腹も立つ。別室に連行され事なきを得たが「確実にチャライ」。
待合には老若男女引きこもごもの人生劇場が繰り広げられているドラマのようだ。主治医曰く「ふらつき、めまいは運動不足による筋肉の萎縮によるもの・・」とか。他人のことは笑えず「明日は我が身9101!」。