Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

木蓮の涙

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 今から40数年前、上田と松本を結ぶ三才山トンネルが開通する前から、義母は松本の自宅からよく鹿教湯温泉に湯湯治に出かけていた。当時岳父は単身赴任で南牧村の給電所長で週末になると信越線を乗り継ぎ長野経由で自宅に戻っていた。母子は篠ノ井線を乗り継ぎ「長野東急百貨店」で待ち合わせよく昼ご飯を伴にするのが楽しみだったらしい。

 

 そんな義父は今から40年前の大晦日、松本支店長を最後に地元の相澤病院でその生涯を閉じた。時に56歳。大晦日だったこともあって当方慌てて松本に伺ったが時、既に遅し。ご遺体は一階の和室に寝かせ、居間と和室の間の欄間に和紙を貼りつけ遺体が腐敗しないように取り計らったことを思い出す。

 

 ところが、大晦日はすでに御用納めで閉炉、三が日が明けるまで火葬ができない。若かりし当方は、ご親戚の指示もあって毎日のように線香を絶やさず、「清滝」で酒を買い、「ヤマサ」でドライアイスを買い求め、枕元にお供えし、ご遺体のわきの下や股間に詰め替えた覚えがある。

 

 この時期になると妙にそのことを思い出す。中信と言えども極寒で吹雪舞い散る地。どうもこの時期になるとそのことが甦る。その年の年末には娘が産まれ、父が亡くなった。

 

 どうも、こうにもこの時期はやるせない。タイトル「木蓮の涙」はスターダスト・レビューの名曲。そんな昔の思い出も間もなく暮れようとしている。折しもそのときに長女がが産まれたのがせめてもの救いだった。