Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

相手に抗わず

 

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    昨日6日の早朝散歩中にNHK ラジオ深夜便で、作家の「岸田奈美(亡き母・ひろ美)」が再登場。「 もう あかんわ 」を切りぬけると題して、母と娘の15年を回顧した。

 

 これは切実でリアルなお話しだった。胸の詰まる思いで散歩の歩を進めた。お母様は重篤患者で車いす生活に陥り、リハビリから病室に戻り、車いすからベットに移るまで必死の思いでベットの上で寝返りを打つにも辛く苦しい病院生活を強いられたとのこと。

 

 自宅療養に切り替わり退院後に、やっとの思いで母娘で道すがらの喫茶店に入ったもののテーブルに着くのも一苦労。

 

 落ち着いて母親が重い口を開いた。「もう死にたい」と、それも聞いた奈美さんは、普通の会話では「みんなも頑張っているうんだからそんな事云わないで・・」と云うだが常套句だが、「それもそうね」と切り返した。母の気持ちに寄り添い肯定したのだ。

 

 この時、彼女の心情は「何時も笑顔を絶やさず、高校時代毎日お弁当を作り泣き言一つ云わなかった気丈な母親本人が、とうとうそこまで云い出したのだから、相当な苦痛に堪えての発言だ」と慮って母の言葉に全否定しなかったという。

 

 相手の言葉にいちいち腹を立て、批判的な発言や批判的、自分自身の主張はしてはいけないということだ。つまり、相手の立場、考え方、性格、価値観、置かれている環境やそこまでの経緯を十分を理解せずに発言すると、相手も自己を主張を繰り返しやがて「ケンカ」や「言い争い」に陥り、気まずい雰囲気になる。

 

 だから、喋り過ぎは禁物だ。こうなってくると相手とは話をしたくなくなり、「会話」そのものを避けるようになる。今までの当方もそういった傾向があったが、最近は相手に抗わず、端的に「うん」と「そうだな」と頷くだけにするように努めている。

 

 呉々も「そういう考え方も理解できる・・」とか「でも・・」とか、「そうは言っても・・」などと切り返してはいけない。そうすると話はあらぬ方向に進み、人間関係や家族間でも亀裂が入る。それを知ってか当方、随分と口が重くなった。これメール、SNSでも同じだ。下手にレスポンスしない方がいい。