ここだけの話だが、予断を許さないコロナ禍の中で、子どもたちからも「年寄りは外出を控えて、なるべく人と会わないように・・」とクギを刺されている。まあ、治療のための病院通いやチョットした買い出し程度や短い時間での早朝散歩に出かけることはあるが、殆どは自宅に籠っている。
好きだったトレッキングもバイクもランニングも、どうしても意欲が湧いてこない。家で惰眠を貪りながらダラダラしているのが日常となった。こうなってくると自然と家人との会話も減り、他人と話すことさえ面倒になる。
毎日仕事に出かけたり、緑のおじさんをするようなルーテーン活動がなくなった分、この徳兵衛さえ人に会うことが億劫になる。まさに孤高と云えば聞えはいいが実質的な独居老人状態だ。すると、人の関与や支援協力も求めなくなり、塞ぎこむことも多くなる。結果的に性格はねじ曲がり、認知機能も加速度的に低下していく。
精神力や体力的にも低下し、物忘れがひどくなり、マメマメしく甲斐甲斐しく作業の継続なぞが苦手となって、物事が上手くいかなくなるとすぐにそれを他人のせいにしたがるようにもなる。その上、身体的には膝関節や肩、首は動かなくなり、躓きやすく立ち座りも容易でなくなる。何をするにも「ドッコイショ！」「どっこいしょ！」の連発。
髭は伸び放題に伸び、仙人のような顔つきとなる。次第に長湯や毎日の入浴も避けるようになり、食欲も湧かなくなる。つまり、性格は無精になり、身だしなみにも頓着しないので、オシャレやファッションに興味がなくなって着たきりスズメ状態に陥る。
