ちと、違うんじゃねえの？まだ、夜明け前のうす暗いなか。朝早くからのいつもの散歩道、歩道の対面からショッピングカートを押しながら初老の男性がこちらに向かってくる。見慣れない光景に一瞬たじろぐ。
この時間帯は運送トラック車両基地がらトラックが相次いで出発する時間帯だ。この老人すれ違うのかと思いきや突然立ち止まり、カートに腰を掛けまんじりともしない。散歩なのか夜逃げなのか、何をそこまでしてこんな朝早くから出かける必要もないのにと訝る。
その脇を、マスクをしないジョガーが黒づくめのウエアで、息を上げながら「スハー、スハー」しながら通り過ぎていく。どちらも勘違いをなさっているようだ。早朝散歩も健康のためのランニングもいずれも結構なことだが、却ってそうしたことが不健康なことに繋がる。
歳甲斐もなく、やたらと心拍数と呼吸を上げると活性酸素が体に充満して寿命を縮みさせかねない。こうした方は間違った考えをお持ちで自虐的に自分自身を追い込めば健康維持に加えて、そうした日頃の努力が成果や記録として残せると思っているから尚更タチが悪い。
まして早朝なんぞは身体が完全に起きていないので臓器や器官にとってはよろしくないこと（ダメージを受ける）ばかりだ。まして早朝のうす暗い中、ショッピングカートを押して年寄りが出歩くのは以ての外だ。
当方は昼夜に限らず外出する時は、首から緊急連絡先・住所氏名・血液型・保険証番号等を記載したタグを掛け、かつ、早朝散歩には蛍光ベルト、赤色点滅ライト、首掛け懐中電灯を下げながら交通量の少ない裏道をノンビリ歩くことに努めている。それでも足元が及ばず躓くことも最近多くなった。
どうしてもこの時刻に、この時間にどこまでいつものコースを何キロ走るか、歩くかを決めたがる。実はこうしたルーテイーンが一つでも狂ったり、家を出る時間が遅くなったりすると、途端にリズムが乱れて不機嫌に一日を過ごすことになる。
雨が降ったら出かけない。風が吹いて寒ければ無理をしない。またその逆に猛暑の炎天下では外出しない。水分補給をすれば・・と間違ったお考えをお持ちの方も多いようだが実は水は吸収が悪く消化吸収するには相当な時間が要る。それにスポーツドリンクを生地で飲むのも同じ。水分をがぶ飲みをして運動量を上げると必ず吐く。嘘だと思うならお試しを・・・。
