Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

不吉の花

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 竹も植物だから、花を咲かせ実をつけ子孫を繁栄させていることを御存じだろうか?竹の根が縦横無尽に張って困ることもある。ただ、それは広く自らの子孫を残すためのモノではなく、自らの根が伸びてタケノコが生えて大きくなって竹やぶになるだけのお話。

 

 この竹の花、70年から100年に一度しか咲かない。それほど珍しいことで当方も幼少の砌、一度だけ竹の花が咲いたのを生で見たことがある。近所じゅうが大騒ぎとなって、「用心しろ!」、「天変地異が起きるぞ!」と、あまり良い話が聞こえてこなかったことを憶えている。

 

 1970年には、全国でマダケの花が一斉に咲いて、その後オイルショックが到来、一気に不況に陥り、冷害などもあって農産物も凶作となった。また台風の到来や各地で自然災害が相次いだ。こんなことから、竹の花が咲くときは不吉なことが起きる前兆と云われ続けて来た。

 

 それから40年後の2008年にも各地のあちらこちらで竹の花が咲いた。その時はリーマンショックで世界中が不況に見舞われ経済はボロボロ、中国の四川でも大地震が発生した。奇しくも竹の花と咲く時と重なることからこれが「不吉の花」と云われる所以ともなっている。

 

 それほど、珍しいことなので読者の方々の中でも、淡い白で鈴なりに咲いた竹の花をご覧になった方はそう多くはないでしょう。

 

 竹のなかでもモウソウチクの花はマダケよりも実がなりやすい。モウソウチクの花が咲いたあとは、周囲にたくさんの実がなり、それを獣害獣がエサに肥満のイノシシやクマ、サル、キツネ、タヌキそれに一番はネズミが食い荒らす。

 

 大体竹やぶの周りには田畑が多いので、ついでに農作物にも手を出す。だから竹の花が咲いた年は不作となる。開花にはこうした負の連鎖を引き起こすような「呪い」が秘められているともいわれる。尤も、地球の磁場が狂って竹の花が咲くといったことを根拠に大地震の前兆だという学説もある、

 

 まあ、できれば竹の花は見ない方が良い。母屋の裏庭の竹やぶで花咲くのも縁起が悪い。実際に花が咲いてその家は一家離散、朽ちて途絶えたといった実話を訊いたことがある。困ることに、この開花周期は景気循環波のように一定の周期では咲かない。いつ咲くかも、咲いた年に何が起きるか分からないので十分にお気を付け願いたい。

 

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 千葉県(毎日新聞 2021/7/15 千葉地方版)や都内の当地周辺各所も含め全国各地で80年~100年に一度しか咲かない「リュウゼツラン」(以下、出典:NHK千葉放送局首都圏ナビHPから)が咲き始めた。

 

漢字で「竜舌蘭」と書く、この植物。とげがあって分厚く長い葉の形を「竜の舌」に見立てたとされています。メキシコなど中南米原産の多肉植物で、成長が極めて遅く、数十年かけて成長したあと、一度だけ花を咲かせ、その後は枯れてしまいます。花を咲かせるために茎を伸ばす速さは驚くほどですが、これはリュウゼツランの一生の最後の瞬間で、そこに向けて成長し、栄養を蓄える期間がとても長いことから、英語では「1世紀に1度だけ咲く」という意味で「センチュリー・プラント」とも呼ばれます。また、栄養を蓄えたリュウゼツランの樹液は、メキシコを代表するお酒「テキーラ」の原料としても知られています。

 

 このリュウゼツランが、理由は分からないが、今年は妙に開花が相次いでいる。これが「吉報だと良いのだが」。

 ふと最近の世の中を見て、どう見てもそうは思えない。むしろ・・・竹の花と同類の「呪いの花」か。