木下恵介監督の映画「カルメン故郷に帰る」。勿論、主役は高峰秀子。東京でストリッパーをしていたカルメンが故郷の信州に帰るお話だ。その帰るから故郷でのドタバタ。これが実に軽妙でリズム感があって面白いのだ。
浅間山をバックにリリイーが踊る姿は今でも覚えている。こんな古い映画を憶えているのは昭和20年代生まれの、しかも20年前半組。懐かしいというか、郷愁と云うかそんなものが色濃く演出された映画だった。
折しも、このGメン「ああ~っ!あしたの今頃は僕は汽車(車)のなかあ(^^♪」。高速を道路を乗り継ぎ故郷への凱旋帰郷だ。二年ぶりの高速道路の運転に、しかも長距離、さらにセルフドライブ。内心、実は心もとないがそれは家族の前では、容易に口に出せない。
事故、居眠り、加齢、体調不良、判断ミス、アオリ運転といま車を運転するには、相当なリスクを覚悟しておかなければならない。それを知ってか家族全員が車での帰郷に反対している。
でもね、そうして外出しないまま引き籠ってばかりでは、どんどんと老化も進むし運動能力も落ちていく。高速バスか列車での帰省を進めるが、行かねばならぬ、行かねばならぬ。
これって、「行かねばならぬ、行かねばならぬのじゃ(生まれ故郷へ)」って誰のセリフ?(天保水滸伝)三波春夫「大利根無情」は、やくざの親分である飯岡助五郎と笹岡繁蔵の、利根川周辺での縄張り争いを描いた講談『天保水滸伝』に出てくる剣の達人「平手造酒」のモノローグを中心にした芝居がかった歌の一節なのだ。
何か気が急いているのか、この機会を失くすと皆さんにお会いできないような気がしてならない。ああ、早く、松本市内の小松「牛乳パン」が、くいてぇいし・・・!