脳卒中の後遺症でよくみられる障害の一つに「痙縮 けいしゅく」という症状がある。
痙縮(けいしゅく)とは筋肉が緊張しすぎて、手足が動かしにくかったり勝手に動いてしまう状態のこと。
手指が握ったままとなり開きにくい、ひじが曲がる、足先が足の裏側のほうに曲がってしまうなどの症状がある。脳卒中の発症後、時間の経過とともにまひ(片まひ)と一緒にあらわれることが多い症状だ。
そんなにしてまでもと思うノダ・・・が。ある日の昼下がりのコンビニ、明らかに痙縮した中年男性が雑誌のコーナーから動かない。
じっと見ては、雑誌を手にする。勿論、手にしたのは18禁の「エロ本」だ。手に取っては元に戻し、また次の本を手にして目を通す。そこまでして、性に執着するかのう?
そんな様子をじっと眺めていた当方、視線を感じたらしく、何も買わず、手足を引きずりながら店を後にした。そこまでしても男は男なのか。あの世まで、どこまで行ってもオスはオスなのか・・!あんたも好きねえ~!!おーい、オイオイ老いてもなおかい!
痙縮(けいしゅく)
肩やひじが固まったように動かず、着替えや入浴に苦労する
手首やひじが曲がったまま伸びず、ものをつかみにくい
ひじが曲がったまま伸びず、人や物にぶつかってしまう
手の指が曲がったまま伸びず、手洗いや爪切りがしにくい
足の指が曲がったまま伸びず、体重がかかって痛みが生じる
このような手足のつっぱりによる日常生活の支障は、脳障害に基づく運動野の障害だ。これはいくらリハビリをしても運動はおろか、身体は元には戻せない。これが厄介な痙縮(けいしゅく)の特徴なのだ。