Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

日向山

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     この山には何度も登った。夏の盛りだろうが山頂を白砂が覆う。ここを雁ケ原という。山頂でストーブで沸かしたお湯でオイシイ珈琲を戴く。そして、尾白川に下るのがわが方のお決まりの定番ルートだ。上京しても気が向くと何度もこの山に向かう。不思議だ。

 

     さて、今日はこの山梨県北杜市北巨摩郡・キタゴオリ)に鎮座する日向(ひなた)山という山についてご案内したい。標高は1660mと周囲の山に埋もれてしまう高さだが、JR小淵沢駅周辺から見ると山頂の雁ヶ原と呼ばれる一帯が白く光って見えるので一目でわかる。この山は、今も昔も天気と密接なつながりを持つ不思議な山なのだ。

 

     以下引用だから、今日は多く語らない(最近この手の掲載が多くなったのに自省)。

甲斐国誌』には、ふもとの人々はこの山を見て天気を占ったと伝えられています。すなわち、雁ヶ原が輝いて見えたら晴れて、濁って見えたら近々雨が降るといった具合です。このような天気の予想は観天望気といい、現代のような天気予報がない時代、必要不可欠な経験知でした。例えば「富士山に笠雲がかかると雨」は今日でも全国的に有名な事例。

 

 なぜ雁ヶ原が濁って見えると雨が降ると考えられていたのでしょうか。山梨県は晴れやすい県として知られていますが、中でも日向山の位置する北杜市は日本屈指の日照時間を誇ります。一方で、北杜市周辺は八ヶ岳に沸き立った積乱雲の通り道となり、夏の夕立も多い地域であるように思います。近くの山が濁って見えるということは、空気中の水蒸気の量が多く、光が散乱されて白っぽく見えるということでしょう。とくに盛夏のころに朝から山が濁って見えたら積乱雲が発達しやすく、雷雨の発生が心配されます。

 

また、日向山ではアメダスによる雨量の観測が行われていました。源流部の雨量を正確に観測することで、山の奥地で発生する土石流から流域住民を守ることが狙いです。

 

何度か観測場所を移動しつつ、長らく県民に親しまれていましたが2009年11月に観測を終了。現在は、山頂から少し下った登山道のわきに当時の機器だけが残されています。日向山にある雨量計は『高標高雨量観測装置』というもので、強風が吹く山頂部でも雨滴をしっかり補足するための工夫が凝らされています。

 

日向山と天気との不思議なつながりはこれだけではありません。隣のピークの雨乞岳は名前の通り天に雨を乞う舞台となったことに由来します。全国に「雨」とつく山は数多くありますが、隣に「晴れ」を感じさせる山が並んでいるのは珍しいことだと思います。この周辺の人々は、山と天気の特別なつながりを山名で表現しようとしたのでしょうか。

 

          だとよ!オイ、何回も一緒に登ったよな!!そこの姉さん!!