狂言師の和泉元彌ではないが、どうやらこれが太極拳の基本(極意・奥義)らしい。
当方の知り合いの走友会サークル仲間に能楽師のYさんがいるが、舞の全ては体幹と体軸がブレないことだとそうだ。首の後ろあたりと頭頂部を釣り糸で吊るされているように、下肢だけで静かに動くことが、肝心らしい。
太極拳の基本とは?どうやら、狂言のような足運び、柔らかさと呼吸にあるにも似ているかのようだ。モノの本によれば、太極拳とは、柔軟→呼吸瞑想→気功→太極拳→推掌→収功の循環をするようだ。まずは、柔軟(からだをほぐす)ことから始める。
動きを始める前に、まずは瞑想状態(入静する)にならなければならないとか。「入静状態」に身体をほぐして、心をリラックスさせることが大事らしい。
そしてつぎに.呼吸瞑想(氣の元である精を集める)に努める。良くは解らないが「動中の静」の境地に入ることが出来なければならないようだ。
さーて、さて、この世に「陰」と「陽」があるように、真の深い心の状態を掴むためには、やたらとバタバタと動くばかりではなく、座禅のように「静」からアプローチすればいいとのことだが、その境地には当方まだ遠い。
そして、体の隅々までに氣功法(氣を感じること)が大切なようだ。前出の和泉宗家(?)の言葉を借りれば、何事も決して焦ってはならず、激しくもなく、ゆるーり、そろーりと、下肢を落ち着かせ上肢をゆっくりと動かし、体の全体に「気」を感じながら、イメージ力と集中力を心に集めることが秘訣だそうだ。
だからって!一体、それとこれが何なのよ!と御怒りの向きもあるだろう。当方とてその極意が分からないのだ聖子。
まあ、みなさん、そんなにお怒りになさるなよ。まずは深い呼吸で気を静めて、手足の端々に血の流れを感じ、体の呼吸と今そこにある空気の調和に努めて戴くことが大切のようだ。