Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

「知事の通信簿」とやらの、レーテイング(5-5)

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     お断り:この記事も含め以下は文春オンライン引用記事(御厨貴:著)ですので、ご留意ください。 

   

行き詰まる北海道・鈴木、大阪・吉村は「×」

  新型コロナウイルスの初動対応で活躍した知事たちも、いま第2波に立ち向かいながら、小池知事と同様に、壁にぶつかっています。

 

 たとえば、北海道の鈴木直道知事の勢いは、春先以降、徐々に失われつつあります。圧倒的な道民からの支持と中央政界とのパイプで引っ張ってきましたが、長期戦になるにつれて中央行政との連携がさらに求められるようになってきているのです。公務員出身ではありますが、中央官庁出身ではない難しさにぶち当たっています。

 

 また、「大阪モデル」など独自政策を打ち出して脚光を浴びた吉村洋文知事も、正念場を迎えています。「5人以上の会食はやめてください」(7月28日)など具体的な数字をはっきり出す「言葉の人」ではありますが、これだけ大阪で感染拡大が起きている中でどういう手を打てるのか。コロナ解決には地域に密着して、小さな単位に落とし込んで解決していくことが不可欠ですが、秋に住民投票を控えている大阪府大阪市の統合は、ともすれば逆方向の話。長期戦の中でどういう手を打っていけるのか。若い知事たちが真価を問われています。

 

    今後のキーマン「3人の共通点」とは?

 こうした現状の中で、私が今後の日本政治のキーマンとなり得るのは「地域に根ざしながら中央に顔の利く知事」たちではないかと考えています。

 元通産官僚で、地域の実態を読み切ってPCR検査などで国とは異なる独自路線を歩んだ和歌山県仁坂吉伸知事。総務省出身で中央省庁の機微を熟知し、感染症対策として医療や保健所の体制整備を進めながらエリアを区切って対策を進める鳥取県平井伸治知事などが挙げられるでしょう。

 

 さらには、外務省出身で衆院議員を4期務めた岩手県達増拓也知事。広い県面積ながら中心地・盛岡以外の場所でも医療体制を充実させるべく、「地域外来・検査センター」を東北で一番多く作り、検査による陽性発覚を恐れないように「陽性者は咎めない」と積極的に発信し続けました。

 

 3人に共通するのは、地元の状況を的確に把握したうえで、中央の官僚や政治に顔を利かせ、予算に限りがある中でコロナの問題を小さく切り分けて、一つ一つ解決していること。中央の政府・官庁の状況がよく分かっているからこそ、無用な対立をおこすことなく、住民と一緒になってコロナ対策に当たることができているのです。

 

 この流れの先には、やがて都道府県間の連携をとるために、調停者として国が活躍する機会も出てくるでしょう。中央が現実から逃げ出し、地方もバラバラに対策を打っている日本政治の惨状は、コロナという外敵を契機に日本の政治のあり方が変わるプロセスの最中と言えます。

 

 一日も早く適切な対策を打ち出せるように日本政治を立ち直らせるためにも、地方政治にもっと注目していくべきかもしれません。

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 これにて、本稿シリーズは、「オ・シ・マ・イで~THっ!」。今年も何とか生き残りをかけて旧盆が明けマスタ~ず!!あしたからは通常モードにもします~っ!!て!