ドラマ中で、必死にコロリや女郎の梅毒禍や労咳患者の命を救おうとする医療関係や弟子たちの姿が頭に浮かんでは泣けた。テーマ曲、ピアノ独奏、二胡にオーケストラバージョンもいい。舞台のその当時も、武家、公家や時の江戸幕府(政治家)、奉行所、番所も何の役にも立たなかった。予見したかの如く現下の情況とソックリだ。
第何話かは思い出せないが名セリフが心に残る。この名セリフ、今の政府、官邸、官僚(医系技官・補佐官等)、議員や御用学者にTV出演のタレント医師に是非にも聴かせたい。
『これはこれは、お診立てのほど、宜しゅうお願いします・・・
(南方)先生、先生は医の道はどこへ通じるとお思いですか?
私は、医の道は平らな世に通じると思うてます
武士や百姓やと人に勝手に身分の上下つけとる世の中ではござい
ますが
腹割れば、同じもんが入ってます
天の下に、人また等しきなり
医学の目指すべき知恵は、そこやと思って
日々精進して参りました・・・
未来は、平らな世でございますか?
先生は、未来から来たお人でしょう?
そんなことはありえん
そんな馬鹿なこと考えるそれだけでも蘭学者失格や
でも、何遍考えても、そうとしか思えんのですわ
冥土の土産にしますゆえ、教えてください
私の思った通りやったら、先生目つぶってください・・・
お恥ずかしいことでございます
1年前、住みなれた大坂から江戸へ召しだされて
口では、国のため道のため、などどいうておりましたが
心ん中では、もう寂しゅうて寂しゅうて
たかが大坂から江戸へ召しだだされただけで
恥ずかしいことでございます
南方先生の寂しさに比べれば、私などいかほどのもんか
もう私にできることは何もございません
だから、どうか先生のその寂しさ、この洪庵にお分けください
洪庵、冥土に持っていきます』
それに比べて、今放映中のドラマ「半沢直樹(続編)」は全くつまらん。キャステングも展開も鼻に憑くシナリオばかりだ。「柳の下のどぜう」を狙っているようだが、そうは簡単に「問屋は卸さない」。