Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

ボインの彼女に交代

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 ご期待を裏切るようだが、今日は下世話な「巨乳」と「貧乳」のお話ではないだちゅーの!お勉強させていただきます(東林銀行千葉支店 ベテラン行員 原口元子の常套句「松本清張黒革の手帳」より)。

 

    ところで、皆さんこの漢字「水面」を何と御読みます。(みなも)それとも(みのも)さあ、どっちが正解でしょう。実はどちらも正しいのです。

 

    環境や他の語との合成語を形成する場合に母音が変化する場合を、ボインに交代、「母音交替」というらしい。水面は最初(みずのも)と云っていたようで、これが(みの(O)も)→(みな(A)も)に母音が交替した結果だから、どちらを読んでもいい。

 

    簡単にいえば「す、す、すれ、する、せよ・・」といった動詞の活用の例のアレ。そう五段活用・カ変活用・サ変活用、あとほれ、上二段、下二段活用もみーんな同じだ。

 

    こうした例は世の中にいくつもあって、かぜ(風)+上→かざかみ(風上)、き(木)+立→こだち(木立)、かみ(神)→かむながら(惟神)など。その他では、さけ(酒)+屋→さかや(酒屋)、あめ(雨)+傘→あまがさ(雨傘)がそうだ。でも、結局のところ、「雨傘」を敢えて(あめがさ)とは発音しないように、どうやら母音交替後の読み方が正しいような気がする。

 

 そこで、問題ダス。通常「白」は(シロ)と読みますが、これを(シラ)と読む例をいくつか挙げなさい。答えは簡単、白髪、白子(しらこ)、白たき、白鷺(しらさぎ)、白菊(しらぎく)・・・などがそうだ、これ以上やると白々しくもシラケルので、この辺で止めておく。

 

     おまけに、(いかん)は普通、「いけない」や「良くない」といった意味で使われるが、甲州訛りの場合、(いかん)は、「行かない」と云う意味で使われる。「良くない」を表わすには、(だめじゃんけ)という。甲州弁の場合、母音交替をしなくても子音を一つ変えただけで全く意味が異なることなる言葉遣いが多い。(いかん)を(しらん)とすれば、山梨では「知らない」ことを指す。

 

    こうして各地の言語や訛りを突き詰めると結構面白い。それではシメも松本清張の「砂の器」で・・。「亀高」を(かめだか)、(かめだが)と読むかで、この物語の謎解きが始まる。ご興味のある方は是非一度「劇場版:砂の器を鑑賞して頂きたい。

 

    キャストの緒形拳については、「明日のココロだ!」