Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

「北野たけし」じゃあねーっよ!

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    困った時の道真さま、大宰府天満宮でおなじみの学問の神様といえば菅原道真。幼少期より詩歌に才能を見せ、わずか5歳にも満たないうちに和歌や漢詩を詠むなど神童と称された。

 

    その家系はというと、天穂日命(あめのほひのみこと)の神に発し、学問により朝廷に仕える家柄でもあった。次第に道真はさらに朝廷での官位を上げてゆき、公卿にまで上り詰める。時にその一方で、藤原時平(ふじわらのときひら)も台頭し、時平と道真が左右大臣のツートップとして肩を並べることになる。やはり、いつの世も保守本流とリベラル派などの敵対勢力は人に限らず、国家間にもあり、歴史は何度も同じことを繰り返す。

 

    しかし、朝廷の没落と貴族の台頭により、菅原道真は、九州筑前国大宰府に左遷され、衣食もままならぬ厳しい生活を強いられ、最終的に大宰府で死去(享年59歳)。ここからが本番。一方の藤原家にも要人が次々と亡くなり、そのことが道真の怨霊の祟りだといわれた。この事態に陰陽師や僧侶に加持祈祷をさせるが一向に効果は上がらなかった。

 

    間もなくして時平も死亡、さらには時平の子孫たちもに死や不幸が襲う。そして天皇の皇太子までが命を落とし、京の神殿にも災いが次々と起きる。これが道真の祟り、怨霊や怨念だといわれている。

 

    この様子は、「北野天神縁起絵巻」に具体的に描かれている。その後、大災害が起きるたびに道真の祟りとして恐れられ、こうした天災や不幸を回避するため全国各地で「天神様」が崇められている。これが、天神信仰が全国に拡がっている要因ともなっている。

 

    優秀すぎたために左遷され都を追われ、末路は命を落とすことにも繋がることは政治に限らず会社組織にも良くあることだ。怨念、無念に残念は慙愧に堪えず、その怨霊は末代にも及ぶことになる。国も、組織も、人も、安易に受け入れ、上げ潮だのと調子をコイていると逆に陥れられてしまう。

 

    陰陽師安倍晴明の一方で、最近、知る人ぞ知る菅原道真が静かなブームとなっていることを御存じだろうか。カオスの時代が故に道真が人気を博するのだろうか、戒めの記憶として胸に刻んでおきたい。

 

   天神さま、天神サマ、お国も、家族も、組織も、知り合いも、ついでに当方もどうかこれから先もお守りいただきますように・・・。