Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

一病息災

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    あれから丁度半年、6か月前の今日、大学病院に入院して翌日手術室前室に自らの足で赴き、午前8時から12時間もかけて手術をしたことを、つい昨日のように思い出す。取り敢えず今日も命からがら存命だ。それでは本日までのこの半年間、何があったのかを吐露いたス。

 

 まず、体重が20㎏近く減ってしまった。流石に70㎏近くあった体重が50㎏を割った時は慌てて、もう駄目かと思ったが幸いに現在52㎏まで体重は回復した。術後に体重は激減せず手術が成功したかにみえたが、この半年で山登りも走ることも運動もできずに、ジワリ、ジワリと落ちていく体重と体力に「病」の恐ろしさを初めて知った。

 

 次に困ったことが、食事が思うように摂れなくなった。食道も胃もない訳だから、詰め込み過ぎると絶対に吐く、やっとここにきて食べることできるようになり、少し楽になってきた。でも、術後2か月後、恐る恐る飲んだあの一杯の盃に「まだ、行ける!」と妙な自信をつけてしまったのが運の尽き。その癖が未だ止められなくなってしまい困惑している。でも食道がないので二度と食道がんを患うことはないと云うのは、懲りない酒呑みの言い訳だ。

 

 以来、月に1~2度の食道拡張手術にお世話になり、いまでも腹に刺さったままの高カロ供給用の経腸管は抜けず、ある日突然このチューブが抜け落ちて緊急手術を受けたこともあった。以降、消化液が毎日傷口から漏れ、それを始末し消毒するのは患者でしか判らない苦労だ。それに術後高血糖が続き自ら注射器でインシュリンを数か月打ち続けた。

 

 反面、それまで疎遠だった兄弟、家族や家内が妙に気を遣ってくれるのがよく解るようになった。先回りされて気遣って世話をやかれるのは有難い。でもそうしたことに応えたいのは当方も山々だけれど、そうできない。そうしたくても気持ちが前に向かない現実を、周囲がやっと理解し始めてくれた。

 

 その一方で、先日のように家族全員が揃っての「家族旅行」もできた。瞬間、瞬間の刹那を楽しめ、一日、一日の大切さを知った。可笑しい話だが、もうここを捨てて故郷の実家跡に独りで暮らしたいと強く思うようにもなった。

 

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 これから先も毎月何回か通院しながら、再発や転移検査、それに病院を渡り合いながらリハビリを繰り返すことになる。都度、都度、少しばかりの年金と加入の医療保険から保険金が支払われるのは不幸中の幸いで、何とか命だけは繋げる。あと、どのくらいの余命かとお伴のオケラに聞いてみた。

 

 「あとどのくらい?」そしたらオケラ君は、大きく手を拡げて「こんくっらーい!」と、笑顔で答えてくれた。病気になるのもマンザラ悪いことばかりではない。でも病気に限らず事故やケガに会わないことに越したことはない。皆さんもお達者で・・・。