Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

深層報道「獅子身中の虫」

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 銀行の銀行といえば日本銀行株式会社(財務省・大臣が大株主)。つい先ごろまで当行の現金輸送は、流通経済大学の運営母体である「日本通運(㈱)」が独占していたが、ここにきて「綜合警備保障(ALSOK)」もこのお仕事をいただけるようになった。それは、同社が当行幹部行員や下っ端の方々のご指定の下り先や受け皿になってからだという。でも、この真相は定かではない。

 

 このように、民間から民間への移籍やトレードは勿論のこと、過剰接待も増収賄も適法に処理されていれば特段問題とはならない。でも、そのお相手が監督権限、検査権限や考査権限をもっているとなるとチト話はややこしくなる。そこで、官庁から民間へ天下りする際は「渡り」といって、法に抵触しないよう、一度、非営利団体や公益団体を止まり木にして最終営巣地を決める。されど、この真相も定かではない。

 

    これは多くのお役人が使う手で、その間にしっかりとしたコーデイネーターがいないと話は頓挫してしまう。出元と受け入れ先の利害得失(メリ・デメリ)を比べ、交渉条件が整わなければ話は破談となる。天下り先は大手企業や弱小業界に多く、中堅企業は意外に少ないとも仄聞する。それでもなお、この真相は定かではない。

 

 弱い犬ほど良く吠え、奇をてらう。でも、バカな犬ほど吠えも噛みつきもしないので番犬にすらならない。そうした組織の様子を外から見ていると何だか哀れにも、悲しくも見えてくる。今日は銀行のお話から入ったので、シメにも金融機関のお話をお一つ。

 

 ファイナンス(金融)とテクノロジー(技術)を交配させた「フィンテック」。これは金融事業に異業種が参入するための先鋭兵器だ。これに先日の話題に採り上げたAIが加われば、ひとまずド素人でも銀行業は営めそうだ。こうして参入障壁が一気に低くなり、または無くなり金融事業の同質化が一気に進む。

 

    つまり、フェイスツーフェイスを標榜し対面取引を旨とする金融機関でもスマホやパソコン等による遠隔取引が一段と加速し、「靴の踵をすり減らしてまで・・」などいった旧来の足を使う営業が急減して無人化取引が急拡大する。

 

    その結果、金融機関の顔、独自性や個性がなくなり、行員とお客さんの距離はさらに遠ざかることになったのが現状だ。

 

 隣の金融機関が認証強化を施したATMやアプリを導入すれば、わが方もと身の丈に合わない機器やシステムを導入して後追いを図る。だれもが経験したことだが、究極の本人確認など、法に依るまでもなく店頭取引で付き合いや氏素性が十分把握、管理されていた。

 

    その昔は、どこの銀行でも通帳、印鑑がなくても自分の預貯金どころか親子名義の貯金も払い戻しができた。いまは何処の金融機関もこぞって「右へ倣え!」の金太郎飴。そして二言目には、トップから店頭、渉外行員までもが提案力や問題解決能力がないがままに「リスク管理の徹底とお客さまの利便性向上」や「費用対効果(コスパ)」を謳い。最後には何処も彼処も「他行(金融機関)との競合上の対案(策)云々」とのお決まりのご口上を述べる。

 

 いまやそのATMも保守、維持費用が嵩むことから、お客さんを自前の店頭機器からコンビニや他行機利用に誘導し始めている。そして隣の銀行がATMの台数削減に走り出すと当行もと追随、急ぎ撤去をしはじめる。これではお客さんとの距離はますます遠くなり「顔の見える営業」なぞ、夢のまた夢となる。ここまでくれば、その舞台裏は真実そのものだ。

 

 少子高齢化、地域の過疎化や疲弊が進む中で、金融ビジネス(金融機関)や地域金融機関だけが隆盛や栄華を誇るなどと、つまらぬ儚い夢を見ているのは、「獅子身中の虫」と云われるが如く、「バカ者」と「よそ者」だけかもしれない。