Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

受診の一歩

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    形成外科と整形外科、それに神経科、精神科に心療内科などそれぞれの診療科が標榜する治療内容の違いが分かります?この診療科の業際問題、結構微妙なんス。その上医師免許さえあればどんな医師でも麻酔科を除いて38科目もの診察ができること知っていました?

 

    とういのも、このところ週替で次々と変わる有名人の重病報道。まるで、医療キャンペとか、保険加入やがん撲滅促進月間のような錯覚に囚われる。これを機にTV各局もそれぞれがお抱えの専門医を登場させ、素人相手にコメントを頂戴しながらフニャフニャと訳の分からないことを言っている。畑がはっきりしている専門医にとってはチョットした特需で患者を診察するよりはるかに美味しいお仕事なのかもしれない。

 

 お目メのことなら眼科、歯やおクチのことなら歯科。では顎関節痛や下顎骨腫瘍はどこで診てもらえればいいかというと、これが何と口腔外科。喉の痛みはというと呼吸器科か耳鼻咽喉科。もっと、大まかに分類すると外科か内科ということにもなる。つまり、呼吸器の病気であっても呼吸器外科か呼吸器内科を受診。耳鼻科であっても耳鼻咽喉科か頭頸部外科を受診するといったような仕分けだ。

 

 昔、従兄がJK医大病院(本院)で縦郭腫瘍の治療を受けた。気管と食道の間にできた進行性の悪性腫瘍だ。初診は呼吸器外科で治療を進めたが腫瘍が食道まで浸潤すると今度は階下の食道外科病棟に移されて治療(処置)したが不帰の人となった。

 

 素人の患者にとってはここが一番難しい。最初に一体どこの診療科にかかれば良いのか、判断に迷うのである。総合診療科を設けている病院は少なく、敢えてセカンドオピニオンをとる決断も揺らぐとなると、結局は自己責任で受診科を選択して診てもらうことになる。

 

 つまり、どこの病院でどの診療科で診てもらうかの最初の一歩で、そこで患者の運命や生死が決まってしまう。それは役所の縦割行政の比ではなく、病巣部位や症状がチョット違っただけで命取りになる。

 

 だから、受診するときはなるべく多い診療科がある総合病院での診察をお勧めしたい。もし、これは違うと思ったら直ちに院内紹介によって他の診療科を受診すべきだ。

 

    いまや、お国の強い行政指導があって、医薬分業、病院医療から開業医連携による在宅医療と在宅介護に流れが変わってきている。だから最初の一歩を間違えると大変なことになる。当方でさえ12時間にも及ぶ手術で1か月以上の入院かと思いきや2週間足らずで退院させられてしまう。

 

    患者にとっては、医療機関、受診科、担当医どれ一つを間違えても大事になるのだ。