利便性のコストは意外と高いことに気がついていますか?先日、所用があって都心に向かうのに駅から路線バスを利用した。財布の中に「バス<共通>カード」(利用可能額5,850円、購入価格5,000円)。乗車に小銭は要らないうえ乗降もスムーズにできる。さらに850円ものプレミアムがついている。
これを使わぬ手はないと運転手に提示すると「恐れ入ります、お客さんこれ2010年の10月で利用が出来ないんですよ。」「はああ???、そんな話聞いてないよ」「各ターミナルや車内ポスターでもお知らせしていた筈なんですが・・・」といわれれば引き下がるしかない。
利用可能残高1,250円、この時点で400円の実損。随分利用しなかったとはいえ、悔しさが治まらない。帰宅して調べてみると運転手の言うとおり2010年で利用停止、2015年まで所定の場所で換金できるとある。その頃は、スイカに続いてパスモが発売された時期。便利さに魅かれてついバス共通カードを買ったが結局は割高に。
この「共通」のキーワードは今後は気を付けた方が良さそうだ。頭に「全国共通」とつくだけでも百貨店商品券、お米券、お食事券、図書カード、おすし券に映画券・・それにSuica、ナナコにTポイントカードなどなど。これらを知らぬ間に机やタンスの中に仕舞いこんでいて、いつの間にか使えないことだってある。使い残したカードポイントや小銭を合わせると意外な額になる。
その昔、旧友が記念テレカや記念切手を収集していたことがあった。それが今は何と券面500円テレカはチケットショップで250円、記念切手に至っても額面割れは当たり前。でも、テレカは額面で電話料に利用できるし切手も郵送用に額面で利用できる。記念コインの愛好家の皆さんもご注意を・・。
そういえば、東京オリンピックコインから昭和64年の硬貨まで結構な額の記念コインが我が家にも会ったはずがいつの間にか消えている。
女房に問い質したところ「とっくに渋谷のコイン商で換金した」という。結局、早々に女房の懐に入ったというところ。「海外旅行で集めた外貨コインは?」と訊くと「換金できず、あの世に持って行ってもしょうがないから雑芥ゴミと一緒に出した」という。恐ろしく目敏く、行動の早さに驚かされた。
(今日のおまけ)
歴史の背景には食文化があって東日本はそば文化、西日本はうどん文化だと勝手に思い込んでいる。その境は、名古屋のきしめんかと思いきや西日本でも出雲そばは有名だし、水沢うどんは北関東だし、秋田にも稲庭うどんがある。
「丸亀うどん」は兵庫県の加古川市が発祥なのに、なぜか社長の出身地に由来して「丸亀」を冠している。
良く判らないのは山梨。国中は「ほうとう」、郡内は「富士吉田うどん」が有名でそばもうどんでも山猿だから何でも頂く。それに全国各地の駅前の立ち食いは、そのほとんどが「立ち食いソバ屋」。こうなると食文化から歴史を探るのはチト無理かもしれない(いいネタだと思ったんだが残念)。
ついでに余計な話だが、北海道のお取引先を東京でご接待したことがある。上得意先だから「肉」ですか「魚」ですか?「どちらでもご用意してあります」と自信をもってお訊ねすると、「北海道の食べ物は本州の食べ物より豊富で、何より旨いから、これといって食べたいものはないよ。ただ、一つあまり食べたことがないものがある」「なんですかそれは?」「それはウ・ナ・ギ」。それを知って日本橋の鰻屋で鰻懐石に喜んでいただいた思い出がある。調べてみると札幌市内でも鰻屋は数えるほどしかない。
今年は鰻が不良、N御大の御快復・滋養強壮を願って、土用の丑の日を前に早めにお誘いしたい。