Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

ウラ事情

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  近くの保育園に地元の精肉店から毎日のように、軽四輪トラックで園児たちの昼の食材が運び込まれるのを目にする。この店、家族経営だが、最近駅前に店舗を移転した後は、昼や夕方は主婦層、夜になると帰宅するサラリーマンらが割引の惣菜を手にしてレジに並ぶ。

 

 また、この店は、先ごろ駅の反対側にも焼き肉店を構え、土、日曜日ともなると家族連れでごった返す。この店の店長は御主人の御子息が切り盛りをしている。なぜ、この店が流行るかというと、やはり(生産地限定)肉の旨さに尽きるし、販売商品は精肉を中心としたものばかりで、焼き鳥など余計な商品には手を出していない。

 

 牛肉や豚肉などの仕入れルート茨城県内の特定牧場からの仕入れで、卸売業者を通さず自ら加工、商品化している。何故このように繁盛するかを考えれば、その「解」は簡単だ。

 

 まず、自らの経営資源の範囲で身の丈にい合った事業を展開しているということ。それに、保育園に食材を卸しているように確実な販売ルートを確保しているということと事業拡大にはじっくり時間をかけ、立地、販売方法や商品構成までが良く練られている。また、事業の承継も上手くいっていることも大きい。

 

 今のご時世、「モノ」のマッチング(商談会)が大流行だが、この店に限らず街の精肉店が大手スーパーに毎日1トン以上精肉を卸すことなぞ到底無理であろうし、卸売り業者を集めてそれだけの仕入量を確保するのも困難なのだ。「ヒト」のマッチングもそうだが、経験、知識や資格だけを買って新現役(企業等の卒業OB人材)と採用企業をマッチングさせるのも至難だ。

 

 つまり、販路拡大に対して事業者同士の生産量と販売量や規模面で一旦ミスマッチが生じると、商談会は単なるお祭り(イベント)騒ぎに終始してしまい、「モノ」のマッチングは成立しない。例えば、販売市場の拡大を望み、勢い地方の業者が首都圏市場を目指すことがあるが、地元でも認知されず人気のない商品(モノ)が都市部で認知され売れる筈もない。

 

 また、人材マッチングは「お見合い」と同じで、相互の満足感が充足させられなければ、仲人がいくらいい人であっても、結婚までには至らない。互いに相当なエネルギー、パッション(結婚願望)がなければ、そもそもこのマッチング(再婚)は成立しない。

 

(今日のおまけ)

 今日のネタモトは、山梨県内の迷菓子が我が家近くのコンビニの店頭に並べられていたことが掲載の発端だ。今や、一世を風靡した元祖、桔梗屋の「信玄餅」は商品ライフの終期にある。顧客層の高齢化、マンネリ化や類似商品の登場によって、販売高に陰りが見え始めているのだ。

 

   そこで、同社は若年層を販売ターゲットに、最近「信玄生プリン」「アイスバー(掲載写真)」など次々に新商品を首都圏のコンビニやスーパーで販売しはじめた。春先のこの時期でのタイミングや販売ルートをみても、「マッチング・イベント(商談会)」に頼らず、自助努力による緻密な販売戦略が見え隠れする。

 

  それはさておき、東京の片隅でも当方の地元銘菓が御馳走になれるとは・・・ありがたい。ありがたい。それでは、失礼してお味見させて、「いただきまあ~す。」