Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

ほっこりとしたお話

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 お正月早々に走友会仲間の養護学校女教師のM先生から、学校を卒業して手作りクッキーなどを製造・販売するワークショップで働く元生徒のマラソン大会の伴走をお願いされた。当初は自信がなかったため、お断りしようかと思ったが、折角のお願いだからと思って2つ返事で承諾した。

 

 病を患ってからというもの本格的に走るのは3年ぶりだ。M先生からは「彼女は5㌔部門にエントリー、1キロを7~8分想定で先導してくれればありがたい」と平身低頭。ここまで言われたら、男、徳兵衛、病気のことなど構ってはいられない。

 

 スタートは、障害を持っているが故に事故回避のため最後尾から出発(この時点で2分近くのロス)。途中のアップダウンに脚が痛いと訴えてきたが、多少、走りは斜行気味だが一度も歩くことなく、見事に⒌㌔を走り切った。一般のランナーにとっては当たり前の大会参加だが、彼女らにとっては非日常的なビッグ・イベントだ。懸命に走る彼女の姿は、素直で、勇気があって、美しく、盛んに前へ歩を進めようとしている姿は健気でもある。

 

 女房には「5㌔とはいっても、ぶっつけ本番では流石に無理でしょう」と心配されたが、昔取った杵柄、ランニング本能が覚醒され、彼女への励ましとともに勇気と生命力が再び我に戻り、彼女とともに手をつないで見事にゴール・イン。

 

 冬の寒空であったが、沿道で応援する親御さんらの姿もあって、久しぶりに暖かい思いといい汗をかかせて貰った「こちらこそ、ありがとうKちゃん!」「こんなおっさんの伴走をして見事にゴールさせてくれてありがとう」。

 

(今日のおまけ)

 生まれながらにして障害を持った子をこれまでも何人も見てきた。時に奇声を発したり、想像のつかない行動を突然とったりするので、こうした子供達は一時も目が離せない。でも、彼らは、産まれてこの方、人を陥れたり、裏切ることもしない、純粋無垢で、邪念が全く無いのだ。

 

 彼等は感情を素直に表現し、しっかりと言い聞かせばこちら側の意思は十分伝わる。でも、ボランテイアや周囲、関係者が一度たりとも裏切り行為を味わさせてしまうと、彼らはこちらには絶対に寄り添ってこない。

 

 親御さんは、高齢化しご両親の背丈を超えるような青年もいる。この先、彼らの将来はどうなるのか?果たして独りでも生きていくことが出来るのだろうか?M先生や関係者の懸命な支援には頭が下がる。

 

 完走後、ご両親やご兄弟とご一緒に会場でトン汁を、満面の笑みで口にしている後ろ姿に、こんな走り方もあるのだと意を強くし、次回はどなたとご一緒しようかと、久しぶりに少しだけ気持ちが前を向いた。