ふと、タイトルと同名の曲が頭に浮かぶ。そういえば、彼も「モヤモヤ病」だったなあ・・．当方も違う意味での「もやもや病」。
とにかくこのラジオのように、コミュニケーションが取れず意思疎通が図れないことには困る。会話すら成り立たない。毎朝午前三時過ぎの自称自治会役員に出会う。こんなに朝早くから町内の見回りかい？真夜中のランドセルを背負った小学生と出会うのも不気味だが、この時間雨傘姿に蛍光ベストを身に着け警告灯を持って徘徊する老人もおっかねえぜ。
当方、散歩には必ずラジオを携帯する。番組を聴くこともさることながら大気の乱れ、落雷や異様な時にはラジオ電波がガーガーと乱れる。だから、山登りの時も必ず持参している。中学生時代には、ゲルマニウムラジオを作ったがラジオの声は人間の想像力を駆り立てる。ところが、番組途中で不意に不意に雑音が入り、聴こえなくことがある。これも電波障害かとおもいつつ、この時間にこの場所で、と空恐ろしくなることもある。
番組は「深夜ラジオ便」こよなく好んで聴いている。若かりし頃は、オールナイトニッポンにセイヤングをよく聴いていた。そんな懐かしい思いに昨日は散歩中に森蔭から珍しくフクロウ鳴き声が聞こえてきた。
冬場の雨上がりだというのにやけに暖かい。傘は畳んだが、前出の老人が向こうから雨も降っていないのに傘を差しながらいつものように歩いてくる。当方、「オハヨウゴザイマス」に、「今日は雨空なのに暖かいですね。」と声を掛ける。すると、老人はいきなりカサを畳んで「コンニチハ」と返してくる。続いて「今日は日差しが強くて暑いですね・・」ときた。電波障害？壊れかけでなくラジオは完全に壊れている。
そういえば、行きつけの歯医者にかかった時、てっきり犬歯が痛いと先生に訴えたら、傷んでいるのはその一つ前の歯だという。簡単に治療は済んだが、患者の中には、上の歯と下の歯の痛みを勘違いする患者も多いという。
さて、当方も先の老人のことなど笑えず、電波障害どころか傷んでいるのは当方も脳障害かもしれない。そう云えば、最近、家内との行き違いも多く「怒りっぽくなった」という。実は、その前に健忘症や痴呆が進行しているのかも知れない。
都合のいいことしか思い出せず、自分自身に都合の悪いことは思い出せない。でもなあ、これって若い時からだなあ。生まれながらにしてこのラジオ、壊れているかも知れない。そういえば昨年の今日、赤穂浪士討ち入りの日、無事に退院したあれから一年感激もひとしおだ。
