Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

無慈悲なハンカチ

f:id:koushuya:20190919235131j:plain

    先週の地元山梨の宮川典子衆議院議員(40歳)の乳がん死に続いて、今度は木綿のハンカチーフで有名な「太田裕美(64歳)」が乳がんを発症。7月に入院手術し、いま抗がん剤治療に入っているという。古くは、さくらももこ麻倉未稀北斗晶に、小林麻央と。最近では美智子上皇后までもが乳がんで、東大病院で手術をしたばかりだ。

  

    よもや「乳がん」に限らず、不謹慎だとは思うが、堀ちえみのようにがん公表することを事務所、有名人、タレントや歌手らがこれ逆手にとって、営業、ビジネス、ご商売にしているとは思いたくもないのだが・・・。でも、最近、明らかに著名人のこうした公表、公開はうなぎのぼりだ。

 

    なぜ、ここまで公表が増えているのか。予防医学の啓蒙活動の一環とはさらさら思えないが、生活や食事の変化により病気の発症確率が高くなったことや発症の若年化が進んだこともある。それに、昔と比べがんの進行も速くなって重篤化、劇症化しているのかもしれない。また、その一方で地域の定期検診や人間ドッグの普及効果もあるかも知れない。

 

   ところが、マンモグラフィー検査では病巣の見落としも多いため、新たな診断方法が開発され、これが近々実用化されるとも聞く。いずれにもしても、健診やドッグによる早期発見は保険医療の対象外の為、保険制度が適用されず実費を自己負担するのが基本だ。だから、早期発見や早期治療は医療機関はもとより、社会医療制度自体を維持するにはまんざら悪い話でもない。

 

    ただ、医者にとっては、がんをいち早く見つけることが責務で、一度見つけたらお歳に限らず早速治療に入るのが常。人生を達観した方々が宣告を受けると違い、若い人、働き盛りの方や子育てに奔走している主婦らが突然のご不幸に見舞われると大変なことになる。妙な言い方をするが「はやく見つけることがいいのか」、「見つからないほうがいいのか」なんとも言えない気分だ。

 

    なぜなら経験上、宣告によって患者の心は大きく揺れ、いきなり気持ちは前向きにならない。ショックを受けた途端、夢や希望を失い何事にもネガティブになってしまう。絵空事、映画やドラマのようにことは上手くは進まない。身体が思うように動かない、好きなように食事が摂れない、やる気スイッチが入らない、やらなければならないことは理解できても、ついつい横臥して惰眠を貪ることが日常になってしまう。

 

   当方だけかもしれないが、気持ち、心や言動が前向きになるのは相当の日柄も必要になる。人によってはこれを機に「こころの病」から立ち上がれず、自死することさえある。

 

 「患者に寄り添う」との美辞や、「かかりつけ医師」がいるだけでは患者にとって何も解決しない。そんなことはどうでもいいから、 「ぐあんばれ!裕美!!」