Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

「カッパ祭り」

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    カッパはきゅうりが好物だといわれているが、いまいち、その理由が分からない。

どうやらこれも古くからの河童像ではないようだ。河童は「人の血を吸う」と言われてきたし、「馬を喰う」や「尻子玉(しりこだま)を食す」とも言われてきた。尻子玉とは、つまり人の肝(肝臓)を指すらしい。

 

    ならば何故、河童は悪魔の手先か?どうやら河童にとっては「人の味ときゅうりの味が似ている」から錯覚しているらしい。つまり、「河童は狡賢いので、わざわざ人を襲わなくとも、きゅうりを食べることを覚えた」との論理で、河童のきゅうり好きが定着したようだ。また、ナスも好むと派生している。人→きゅうり→ナスと連鎖していった推測が成り立つ。だから、きゅうりの巻き寿司をカッパ巻きともいうらしい。

 

    昔は、初なりのきゅうりに子供の名前と「河童さま。どうか今年もわが子をお守りください」と刻み、川遊びをする川に流す慣わしがあるようで、きゅうりと河童の関係は、それだけ日本の文化に溶け込んでいるということだ。

 

    岩手県の遠野。大工は建物を建てるときに人手が足りないとわら人形をこしらえ魂を吹き込んで手伝わせる。そして建物が完成すると人形を川に捨ててしまう。その時、人形が「何を食べていけば良いんだ」と大工の棟梁に聞いたんだそうです。すると大工の棟梁が人間のしりこだま(尻子玉)でも食えといったのだそうです。そしたらその人形が河童になって尻こだまを食べるんだというのが、遠野の昔話にもあるようだ。

 

    これはちょっと卑猥だが、若い娘達が川で野菜やなべをあらっている、いつもキャーキャー言って騒いでいる。近くに住むじいさんが何故、川にいって騒いでいるのかを見ていると、河童が出てきたんだそうで。そして、あの河童だなと捕まえて懲らしめてやろうと捕まえて、河童に娘達が騒いでいるわけを聞いたら、娘たちの「あそこのにおい」がきゅうりの匂いがするから好きだと言った。だったら本物のきゅうりをやるからこれから娘達にいたずらをするなといった。それから、河童は娘達にいたずらをしなくなったし、じいさんは毎年きゅうりを川に流してやった。それから河童がきゅうりを好きになったという話もある。

 

    全国各地で夏祭りといえば、盆踊りと花火大会。不思議なことに湖沼や水辺に近い地域では必ずと云っていいほど「カッパ祭り」なるものが催される。当方も「河童の川流れ・・・」、ゆく夏を惜しんで最後(?)のお祭りを楽しんだ。

 

  「来年もこのお祭りを見たい」と、独り心で呟いた。