Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

星野源という男

f:id:koushuya:20190326000908j:plain

 詩も、唱も、和歌も、句も、謳も、歌もそうだが、ここで今日は敢えて「歌」を採り上げたい。サザンオールスターズの桑田圭祐、荒井由実、それに先日話題にした竹内(山下)まりあ等々。人類がここにくるまで何千万回、何億回の曲を作ってきたのだろう。でも、それぞれ個性があっても、何一つ同じように楽曲がカブッてこない。水泡のように生まれては消えていく歌手や楽曲のなかで、生き続けるには、何かの魅力がなければ心に残れないだろうし、歌手として生き残ることもできまい。

 

 夕べ、タイトルの「星野源スペシャル」と云う番組をNHKが放送していたのをぼんやりと視聴した。歌に限界を感じ、閉塞感のなかで産まれた楽曲がヒットし、それに伴ってファンも増えたそうだ。やっぱり、そこまでいかないと何もかもが生まれないと、インタビューで答えていた。ナルホド上手いことを言っている。そこからマジメに聴き始めた。

 

 誠実で、謙虚で、まじめで、真剣に、そして驕らず、「歌」などは所詮「歌」でしかないと自身を見つめ、歌詞にその答えをぶつけ心掛けていると曲作りの難しさを訴えていた。

だからこそファンを魅了する歌が生まれるのだろう。「ハロー・ソング」や「アイデア」の歌詞の一つひとつを拾って試てみると、そのことがよく分かる。

 

 行き詰って、壁にぶち当たって、挫折して、困惑して、そんな状況にあってこそ寄り添う人や傍らの温もり感じることができるのだと、心情を吐露していていた。でも、その一方で、この世で一番嫌味で嫌いな人間は「自分に酔っている人」だとも言っていった。なるほど、いつも主人公気取りの「自己陶酔型」の人間は傍で見ていても気持ちのいいものではない。

 

 面白く感じたのは、彼が「ダイハード」の主演のブルース・ウィルスがどんな局面や困難に陥いてもユニークさや冗談を忘れない。大けがをして手術室に入る時も「二度は死なないから、じゃあ、行ってくるぜ!」。そんな生きざまが素敵で憧れだとも評していた。歌も人生もそうありたいと、語っていたのも印象的だった。

 

 クモ膜下出血で一度は死の淵を彷徨った彼の心情は、「アイデア」のBメロとCメロによく表れている。そして「ハロー・ソング」の一番にもよく表れている。ご興味のある方はその歌詞を読み返すと「なるほどね」と思うはずだ。

 

 「おごり」こそが、人の魅力を削ぐ。当方にとっては、もう手遅れかもしれないが「謙虚さ」と「誠実さ」と「素直さ」と「感謝の念」あればこそ、その人の価値を決め、その人を魅了する。