その昔、良く国道沿いで見かけた怪しげな展示場、「国際(秘)宝館」。どこから何をどうして集めて来たか分からなかったが春画をはじめ数々の性器具が展示されていた。もっぱら一見の観光バス客を目当てに売り上げを伸ばしていた。ただ、その経営はよそ者オンリーで、地元では顰蹙を買いこの手の商売もそう長くは続かなかった。
こんなことだけを書いてもワンパラグラフが済んでしまう。どうやら昨日の製作発想が効いているようだ。さて、今日は当方のお宝公開「国際私宝館」の一つをご紹介しよう。
このお二方、ひと方は「お別れの会」にも献花させていただいた故人であり、もうひと方は現役トップでもある。お二方ともお名刺の肩書は尋常ではならず、名刺の裏表どころか名刺の肩書だけでその数は3枚にも4枚にも及ぶ(お世話になった方々だから余り悪口は云えないのがつらいところ)。
おひと方は「水戸のご老公」と呼ばれ地元では名士中の名士。ある日、私的に一筆啓上差し上げたところ、早速ご返信があった。プライドは高く頑固なところはあるが、すぐに目線を下衆の目線に合わせてくれた。ことの大小を問わず上に立つ人間たるや何処も同じに見えるが、ややもするとどちらの方も「ハダカの王様」に見えてしまうのが不思議だ。
絶対服従、羊頭狗肉、面従腹背、上意下達・・・でも、どなたもお会いして損のない人たちばかりだ。つまり良い意味でも悪い意味でも「軸がブレない」のだ。
さて、もうおひと方は、いまでもお付き合いいただいているわが郷土の名(迷)士。それでもどんな時でも、どんな事態に陥っても何故か当方のことを気にかけてくれた。驚いたことには、父母が亡くなったときも通夜、告別式に全役員と幹部社員を引き連れて焼香・参列してくれた。それを見た兄弟親戚筋も一様に驚いていたことを、つい昨日の事のように思い出す。
掲載写真の中のツーショットは、当時、当方が全治5か月の左腕を骨折した時の辛い思い出のスナップ。人に言わせると「福笑いの人形を当方が操っているように見えてオカシイ!」と違った意味で驚きと笑いを誘っている。
お二方に共通していることは、人の話を聞くときは聞くが、聞かないとなると一切耳を傾けない。そんな人たちにこれまで何人もの方にお会いしてきたが、当方が今ここにこうしていられるのも、この方たちのお陰かもしれない。
何処で誰がこのブログをご覧になっているのかが分からないので、当方なりに今日は上手く丸めたつもりだ。でも、あれから何年経ってもこれらが私(至)宝として手許にあることにお二方との御縁と因縁を感じる。