Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

貧乏歳時記

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 「贅沢は敵だ!」と云わんばかりに素浪人の無職といえどもこの季節は何かと取り立てが厳しい。1月1日に所有不動産の固定資産課税額が決定し、まもなくその徴税が始まる。

 

   これだけで済むと思いきや市民税に国民健康保険料、それに介護保険料など、持病があろうがなかろうが、寝たきりであろうが、死ぬまで税金が追いかけ絡んでくる。これでは「踏まれても蹴られてもついていきます下駄の雪」の都都逸と同じだと嘆きたくもなる。

 

 下手をすると死んでも相続税贈与税も徴収されることになる。税金だけだと思いきや退職直後は、年金受給のための現況届の提出や失業保険給付のために何度も労基署に足を運んだことなど何かと気忙しかった。そのうえ生命保険、医療保険の掛金の一括納入に毎月の自治会費や空き家となった実家分の水道光熱費が重なるとなると、僅かばかりの年金だけでは夫婦2人と云えども、とても食べてはいけない。

 

 それに度重なる入院治療費に投薬代、自家用車の車検などの維持費に火災・地震保険料の支払い、冠婚葬祭費や各種の年会費の出費。これだけの支払いに対して収入は、些少な年金と、あって医療費控除による税還付金や隣駅までの鉄道運賃にも届かぬ貯金の利子ぐらい。毎年、煩雑な確定申告手続きをしても税金が減ることはなく、黙っていれば法外な税金が課せられる。

 

 なにかこの季節、2台分の自動車税や任意保険の期日が到来したかと思えば、菩提寺からの大施餓鬼料(檀家費)の請求も重なる。勤め人時代のことを振り返ると空恐ろしくなる。春先の子供の教育費にはじまり入学金や通学定期代の支払いを含めると、夏の賞与などが手元に残ったためしがない。つくづく「よくやって来られたものだ!」と不思議でならない。

 

 今は、今までは少々の貯えで喰い繋いできたが、「働かざる者、食うベカラズ」ではないが、いずれその蓄財も底が尽き米櫃を逆さにしてもコメの一粒もこぼれて来なくなるだろう。こういう状況になって初めて、何を以って「人並みの家庭」かが分からなくなる。

 

  「長い、ナガ~イ坂道を、君(女房)を自転車にのせて、ゆっくり、ゆっくり下ってル~大柴♪」的な情景が、この先なお続くかもしれない。

 

 その先のことは考えたくもないが、体が朽ちるまで人並みに働いて結局残ったモノと云えば、辛い思い出と苦しさだけしかなかったような気がする。

 

    でも、よくよく考えれば、数多くの人と巡り合い、子供夫婦や六人の孫たちに囲まれながら、こうして余生を過ごせることが、唯一の財産なのかも知れない。巻頭言と同じく「贅沢は敵だ!」