Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

徳さんの「医事評論」

f:id:koushuya:20190113031518j:plain


    都心の大手総合病院の待合室、多くの患者は受診の前に尿検査と血液検査を受ける。お昼までに約500人が検査を待つ。都合検査だけで一日約1,000人が順番を待つ。さらに凄いのが計算窓口。一日あたり3,000人から5,000人が窓口に列を作る。

 

   仮に外来患者の平均受診料が3,000円とすると、三割の自己負担とすれば一人当たりの医療費(診療報酬)は1万円。つまり、この病院、外来患者の投薬代を除く受診料だけで一日30百万円~50百万円となる。これに入院患者の入院・治療費や手術代を含めると、医療報酬は一日あたり数億円にも上る計算だ。ごっつい、ええ商売や・・・!

 

 患者をよく見ると、中高年ならまだしも主流は小金持ちの超高齢者が殆どだ。しかも付き添いは決まって夫婦かその子供だ。金は取れても見よ!この非生産性。暇に任せて、健康お大事主義で鼻かぜや花粉症ですらお年寄りが付き添いを従えてとめどなく来院する。 

   でも、さすがに手が足りなくなったのか、この病院、昨夏から「紹介状」のない初診はお断りに転じた。

 

 それでも、なお患者は押し寄せる。糖分泌外来の患者なぞは、相変わらずこれでもかと云うくらいの極度の肥満の中高年の女性が多い。それに内科などは殆どご老体の老人ばかりだ。人の寿命と余命がどのくらい残っているのかは誰にも分からないが、この病院で、(難病で苦しむ)若い男女の患者や小児患者の姿は滅多にお目にかかれない。こうした病院こそが本来の医療の目的を達するために、これからの次代を担う若い人々や子供の病を治し、価値ある大切な命を救ってもらいたいものだ。

 

 もう広い意味で、全国から集まるお年寄りの延命治療や対症療法に都心の大学医学部の付属病院や総合病院が積極的に携わる必要はないように思えた。

 

    その一方で、主治医はいう。「確かに最近外国人の患者が増えてきた。大陸の富裕層患者は『特患』として、専ら私大医学部付属病院の特別室に入院し治療を受ける」、「困るのは、最近、旅行先の日本での『泊りがけ人間ドックツアー』が急増、これに伴って大陸や東南アジア諸国から来日する総合病院患者のディフォルト(治療費の不払い)が横行していることだ」という。

 

    一体、わが国の医療は何処を向いて患者を治療しているのだろうか。疑問は募るばかりだ。