Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

構造不況業種

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   ソニー銀行然り、イオン銀行然り、セブン銀行然り、銀行に限らず今や保険も証券取引もその多くはインターネット取引で、お客が来店することや行員や職員が得意先回りをすることも無くなった。つまり非対面チャネル拡大によって、維持コストがかかる店舗やATM等は極力削減しようとしているが、今やこれが金融機関経営の主流となっている。

 

   他行店舗やATMの相互利用や銀行休業日を平日に設けるようにするのもそうした流れの一つだ。ひと昔前までは、仰々しく「△△銀行○○支店××月×日オープン」などといったチラシが周辺地域に配られ、開店当日、頭取や支店長それに首長や地元の名士などの面々が顔をそろえて賑々しくテープカットをしたものだ。そうしたアナログ的セレモニーの光景は今や遺物にしか過ぎない。

 

   預金、貸出、為替は金融機関の三大業務と言われるが、今や仮想通貨で決済する時代、ローンも融資も顧客パソコン画面からの入力データを審査するだけだから、三大業務の取扱いを銀行に限る必要もない。ただ、銀行には公共性と信用力が欠かせない為、当局もむやみに銀行免許を認可(交付)しない。でも、最近は流通系を中心にわんさかと銀行を設立している。それほど金融機関というご商売は旨味があるらしい。

 

  その一方で駿河銀行をはじめ西武信金などお粗末な銀行も現存するわけで、特に、地域金融の雄とまで評されたスルガに対しては何千億円もの金が支援投入された。事件発覚まで何を見て、何を監督し、何をもってこのスルメ銀行を地域の優良行としたのか分らない。日本国内の金融機関はオーバーバンキングと言われてから久しいが、スルメやタコが一、二匹消えたところで日本経済に然したる影響もあるまいに・・お粗末なお話としか言いようがない。

 

   まだまだ地域金融機関の再編淘汰は進む。そりゃそうだわな、地銀、信金、信組などが本店を構える周辺の街並みは、全国各地の何処でもがシャッター通り、閑散としたアーケード街に金融機関のウィンドウや誰も来店しない店内に灯りが光々と輝いても仕方ないだろうに。

 

   もはや昔ながらの地域金融機関のビジネスモデルはとうに崩壊していて、その旧態としたモデルに一握りの役員、何千人もの行員・職員とその家族がしがみついているようにしか見えない。まさにこれこそ構造不況業種だ。そんな金融機関が立ち行かなくなるのもそう遠くはない。

 

(今日のおまけ)
 ネット決済がこれだけ進歩しキャシュレス化がこれだけ普及すると、もはや現金を持ち歩く必要性は災害時や闇取引くらいで、日常生活には全く影響がない。そうなると貸借は数字の移動だけで済むので、今後は、まず小銭を持たなくなる、そして小型紙幣から大型紙幣が順次市場から消えていく。となると、小銭入れや財布の需要が減りカードケースやカードホルダー売れる。

 

   皮革需要の高かった財布が売れない→革製ベルト・バックも値下げ→牛馬などの家畜一頭単価の引下がり→食肉製品の値下げ→消費拡大→景気上昇となる。つまりキャシュレスによって景気が良くなるかもしれない。ただ、その分現金輸送の機会が減るので日通や綜合警備保障の売り上げが低迷→同社や関連株の下落によって、これが景気の足を引っ張りかねない。

 

   とうとうこの徳兵衛、つまらないことを考えるようになってしまった。どうしよう・・。