先週日曜日のマラソン大会を終えて、翌日にはさほどでもなかった筋肉痛が今日になって出始めた。これ昔は筋肉層内に乳酸が溜まって痛みを惹き起こすと考えられていたが、実はこれは迷信で筋肉痛は筋繊維の断裂から生じることが判ってきた。つまり、急激な運動や繰り返しの運動により筋繊維が耐えられず断裂して、それを修復にかかる時に痛みが生じるというのが通説となった。
痛みは若返りのためであって、決して老化によるものではない。高齢者は1~2日経って筋肉痛が出ると言われているが、それは真っ赤なうそで、日頃の運動不足によって修復に時間がかかるのであって年には全く関係はない。
筋繊維の修復を早めるには、運動直後にアイシングをするか温めるかのどちらかだ。整形外科医に聞いた処、温めて炎症を促すのがダメではなく、それを鎮めるためのアイシングがダメではなく、患者にとって「気持ちイイ!」方を選択するのがベストだという。したがって、運動直後に水風呂に入るのもよし、熱めの風呂に入るのもいいが当方は専らぬるま湯に長時間体をつけると痛みも和らぎ快復も早いような気がする。
ついでに、かかりつけの神経内科の医師に聞いた処によると、痛いと感じるのも痒いと感じるのも痛みの同一線上にあるという。つまり痒みが昂じるとそれはやがて痛みとなる。そう考えると「アトピー性皮膚炎」で辛い思いをしている方は、常に痛みに晒されているということになる。
手が届かぬ背中の痒みに「孫の手」を使って掻いて「ああ!気持ちい!!」などと侮るなかれ、その気持ちよさはやがて激痛となることを心得るべし。さわさりなんお腹にメス入れられたら痛ぇだろうな・・・。腹切りの手術まであと3週間。
(今日のおまけ)
当方もそうだがウォーミングアップもせずにいきなりレース(マラソン大会)に臨む参加者も多い。それに運動後にクーリングダウンする選手も少ない。でもこの事前事後の体へのケアが大切で、そうしたことを怠った参加者に限って、レース中にトイレに行ったり、栄養補給不足によるガス欠を起こし易い。
これから長距離を走るのだからレース前に走るのはもったいないと考える方も多いようだが、これは大間違い。ウォーミングアップにより体を馴染ませ、排泄と補給を促すことができる。自らの心身に対して「さあ!いまから行くよ」というのがウォーミングアップ、レース後「良く、頑張ったね、お疲れちゃん!」というのがクーリングダウン。そう考えると事前事後の大切さがお分かりだろう。
でも、事前事後や本番に限らず同じ運動の繰り返しは体に悪いと、当方が「甲府ジョギングクラブ」に在籍していた頃、指導に当たっていた鹿屋体育大学(当時:山梨大学教育学部講師)の植屋先生の教えをふと思い出した。毎度、毎度の繰り返しの人生には成長がない。