Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

来夢来人

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   この男(掲載写真人物)、ポン友、チー友ともいってマージャンに明け暮れた青春時代を当方と一緒に過ごした旧友だ。彼は狂暴でもなければ噛みつきもしない。極めて、性格は温厚で他人から怨みを買うような人間でもない。根はまじめで長年勤めあげてきた建築会社を一旦は退職したものの会社から引き止めもあって、しばらく商業ビルの管理人を務めながら悠々自適な生活を過ごした。

 

   私生活はというと波瀾の万丈で、それを知る当方は敢えてこの場では申さないが、よく耐え、愚痴も溢さず、浮気もしないで(?)ここまで来たものだと感心させられる。彼の奥方もよく存じ上げている。彼女にひとたび「天城越え」を唄わせたものなら、その歌唱力、こぶし、唸りはプロ顔負けの演歌力だ。

 

    この歳になるまで、夫婦でお付き合いをさせてもらっているが、互いの私生活や夫婦生活に口を挟まないのが良かったらしく、いまだかって仲良くさせて貰っている。関係というのはそうしたもので、やたらと関与し、絡むとそれまで良好だった関係がイッキに崩壊する。夫婦も、男女も、親子も、友人関係そうだが、相手が救いや助けを求めて来た時にだけそっと手を差し伸べられることが大切なのだ。

 

    それには、根気はおろか忍耐や我慢も必要だ。勿論、その根底には強くて負けない愛情が必要だ。付き合った頃は、「あなたの全部が好きだ!」てな、ことを云ったりもしたが、今となってみると「こんな筈じゃあ、無かった」、「騙された」、「間違えた」「もう一度やり直したい」とくるのが世の常。でも、実は、間違いと気づいた後からが本番で、そこから互いの信頼が築きあげられる。当方の周りにはそんな人々が大勢ではないが少しだけいる。今日はこの夫婦を想い出しながらつらつらと綴ってみた。

 

(今日のおまけ)
 彼は昔からフォーク・ソングが好きで、奥方に内緒で上京し御茶ノ水の黒沢楽器でこっそり何十万円もするギターを買い大目玉を喰らったことがある。若かりし頃は学校にも行かずフォークギター片手に下駄をはいて東京吉祥寺の井之頭公園界隈を闊歩していたのがつい昨日のように思い出される。その頃の彼は、まるで「かまやつ」か「中村雅俊」モドキだった。

 

 その夢が捨てきれないのか、夢追い人なのか、退職後しばらくして、彼は地元静岡の磐田市でチョットした歌声喫茶を開店しながら、4人のアマチュアバンド(キッズザウルス)を組みイベントにも参加し大いに人生を謳歌している。誰にでもいえることだが仕事一筋もいいが、仕事バカでも困る。何のための仕事で、仕事で何を涵養するのか、彼の生きざまをみてこんな人生も良いなあ・・・と、ちょっとだけ彼を羨ましく思った。

 

 当方も残る仕事は、あと一つだけだ。病と闘うこと、これが終わったら是非とも彼と一献傾けることを今から夢見ている。