Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

徳兵衛の経済原論B

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  新発国債に値がつかない。売り手はバンバン売っているのに買い手が一向に手を挙げない。そりゃそうだよな!0%に近い国債より現金を持っている方が安全確実だ。

 

 お国が0%で借金。普通は有利子負債だが、お国が無利子負債でじゃんじゃん国民の現金を吸い上げようとするが、これでは市中はお腹一杯。挙句に株式市場から毎日700億円以上の株を吸い上げる。日銀のこうした無謀とも云うべき金融政策によって、株式市場は依然として底割れしない。そのうえ、ジャブジャブの資金供給で倒産件数は減少の一途。有効求人倍率はうなぎ登りで、当面、大量失業時代はやって来そうもない。

 

 さて、さて、これ「出口戦略」とか言って、一旦、日銀が手を引いたらどうなるか。まず株は暴落するのは間違いない。エクイテイで株式市場から資金調達していた企業は、一気にカジを切って社債などを起債するが、一向に買い手が見つからない。そうなると、債券はどんどんと元本が下がる(利回りは上昇)。

 

 となると、当然、どこもかしこも資金の調達コスト(利回り)は上昇、住宅ローンも中小企業の借り入れコストも上がり、耐え切れなくなった零細企業はあちらこちらで倒産が連鎖的に起きる。

 

 大手企業も経費圧縮のため、株の配当率は引き下げるは従業員の給料を留め置くはで、次第に市中からキャッシュがなくなってくる。そうなると現金欲しさに窃盗などの犯罪が急増し、偽の保険金請求や生活保護請求が増える。当然、各地方自治体の財政も逼迫するし国の台所事情も怪しくなる。困ったお国は歳入増を目論んでさらに消費税や課税率を上げる。

 

 こうなると消費が落ち込むばかりか、所得は伸び悩み国民の高金利の借入額は莫大に膨らむ。失業、雇用不安、増税、高金利に治安悪化・・。日銀が「出口戦略」を真正面から取れない原因はここにある。「アベノミクス」と世は浮かれているが、作られた景気はいつか一夜の夢に終わるかも知れない。

 

(今日のおまけ)

 その昔、亡き母から「頭に入れておかなければならないことはメモを取れ!」ときつく言われたことがあって、懸命にメモを取ったことがあった。母が晩年になって云ったのは真逆だった。

 

 メモをとると、メモに依存して自分の頭で覚えようとしないから極力メモを取らないで記憶した方が良いと言い出した。

 

 それも今となってはいい思い出。最近は、頭に覚えていたこともメモを取ったことすら忘れている。