Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

ワタシの私の~♫彼は左利き♪

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 入学式や入社式を終えたと思いきや、街にはリクルート・スーツに身を固めた若者たちが溢れ出している。気に入らないのは、どの方も判で押したようなお決まりのいでたちだが、自然と目が行くのは足元。特に女性のパンプス、履き慣れていないのか片方の踵が歩くたびに靴からはみ出て、時折脱げそうになる。調べた訳ではないが、決まって脱げそうになるのは左の足だ。左足に重心がかかるから足が引き締まる反面(とはいえ、もともと両手足のサイズは生まれながらにして違う)、右足に筋力がないものだから足が浮腫んだ状態になって右靴は脱げにくい。

 

 そこで、今日はこの「左」について考えてみた。元々人間の体は心臓が左にあるため、重心は自然と左に傾く。このため、陸上のトラック競技は左回りの方が楽に走れることになる。競馬の府中コースも左回り(馬の心臓が左右どちらにあるのかは調べていないが中山コースは右回り)で車の運転も左折の方がスムーズにハンドル操作ができる。

 

 ところで、この左という文字。改革・急進派という意味に使われる「左派」や「佐幕」、楽に暮らす意味での「左うちわ」、芸者を表す「左褄」、生活が苦しく、運が悪くなる意味での「左前」、そして頭がおかしくなれば「左巻」。

 

  そのほかにも「左ぎっちょ」「左平目に右鰈(カレイ)」とか「左馬」などが慣用として使われる。夫々には語源があって、例えば「左前」は、着物の合わせが左前になることからお亡くなりになられた仏さんには左を前にして着物を着せる。つまり、普段、亡くなるとは思ってもいなかったことが突然起きたので、敢えて死に装束の着付けを逆にしたことに由来する。

 

    また、その逆で縁起を担いで「左馬(ひだりうま)」これは「馬」の字を左右反転させたもの。縁起のよい図柄とされる。ウマを逆さに読んで「まう(舞う)」が祝い事を連想させることからも使われている。ただ、本当は、馬に乗る時は馬の左側から乗れば人馬が倒れないとされるため、「左馬」という言葉が使われたようだ。

 

    このように「左」とは、吉凶が極端に振れた状態、通常、普通ではない状態を指す文字だと考えれば何となくこの字が持つ意味が解ってくる。

 

 昼下がりに縁側でうたた寝をしながら「ナエ(なえ・左)」た頭でつまらぬことを考えている「左党(ひだりとう)」の徳兵衛であった。

 

(今日のおまけ)

 「左党(ひだりとう)」とは、酒好家または大酒呑みのことだ。でも本来の意味は江戸時代大工や鉱夫が右手に槌(ツチ)、左手に「鑿(ノミ)」をもち作業をしたことから、左手のことを「ノミ(呑み)手」といったことに由来する。

 

 そういえば、この種の職人には呑み助が多い事にも合点がいく。  では往年の映画「丹下左膳(右手を失くし左手一本で太刀を振う)」の「左膳」とは?   一人お膳の側面を人前に向けること、つまり相対せず無(非)礼な振る舞いをいう。

 

 いかがでしたか?今日のネタ!オモロカッタですか?