Koushuyaの徒然日記・オフィシャルブログ

多くの方々からブログ再開のご要望をいただき、甲州屋徳兵衛ここに再び見参。さてさて、今後どのような展開になりますやら。。

わが郷土も見放されたもんだ

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読売新聞によると   

 

    山梨大学地域未来創造センターが昨年、山梨県内の大学と短大に通う学生に卒業後の生活についてアンケート調査を行ったところ、県外出身の学生のおよそ6割が「山梨で暮らしたくない」と回答した。県は「就職できる県内企業の情報が十分届いていないことが原因の一つ」として、企業説明会などを通して県内企業の情報を伝え、県内に就職する学生を増やそうと取り組んでいる。

 

 卒業後も県内で暮らしたいかを尋ねると、県内出身は「ずっと山梨で暮らしたい」が40・4%で最多。「一度県外で暮らした後に山梨に戻ってきたい」も32・0%に上り、「山梨で暮らしたくない」はわずか8・9%しかないなど、県内に住みたいという意向が強かった。

 

 一方、県外出身では、「ずっと山梨で暮らしたい」はわずか10・4%。「一度県外で暮らした後に山梨に戻ってきたい」も9・7%にとどまった。最も多かった回答は「山梨で暮らしたくない」の57・9%だった。

 

 そりゃそうだわな。『家族や友人のいるふるさとに帰りたい』と考える若者が多いのは何処も同じ。それに山梨が好きで住み続けようと考えても「就職先がない」のも事実。

 

   山梨県出身者は、県外に出て大成する人は多いが、県内に留まって大成する人は中々少ないといった傾向がある。上野原、大月など郡内に家庭をもつ多くの方は、八王子や立川など三多摩地区のJR中央線沿線の企業や学校に通う人が圧倒的に多い。都会へのアクセスの良さが却って裏目となっている。

 

    それに土地柄、峠や川を一つ越えれば文化や風習がまるで違う。移住や転居で山梨に住む方も最近多いが、新参者は受け入れないといった独特の慣わしがあり、場合によっては移住しても「村八分」されるケースや先住(土着)民とのトラブルも多い。これがまさに島国根性ならぬ山国根性だ。根性悪の山梨県人そんなこの徳兵衛もその出身者だ。  

 

    新聞やテレビの広告などで、自然が豊かで子育てをしやすいことや、生活費が低く抑えられることなどを伝えたところで、それが中々功を奏さないのもそのせいだ。

 

(今日のおまけ)

 文久年間の諺に「竜地、団子(今なお現存する地域)に嫁に行くなら背負って行け棺桶を」といった言い伝えがある。これらの地域は甲府盆地を流れる釜無川笛吹川等の流域に広がる水田を抱えた有病地で、この病は「地方病」と称され発病すると高熱に苦しみ食欲減退、腹部の水腫脹満などの症状が現れる(徳兵衛の腹が出ているのは単なるメタボ)。

 

    この病気、明治37年に新たな寄生虫(住血吸虫)が発見されるまで、その原因が分らなかった。そして、その中間宿主が宮入貝と判るまで「日本住血吸虫病」として地元では恐れられた。

 

   なんとこの貝の撲滅まで150年以上を要し、平成8年の「地方病流行終息宣言」が出されるまで、病に苦しんだ患者も多く、命を落とした者も多い。こんなこと地元の衆しか知らないし、県外者には口にもしない。